子ども一人あたり5,000円/月
太陽光パネルの設置義務化の次は少子化対策ということらしく、小池都知事が、子ども一人あたり5,000円/月の給付を検討しているようですね。
この話しが出たタイミングからすると、来年(2024年)に行われる都知事選対策なのかなあという気もしますが、少子化対策のほうが、太陽光パネルの話しよりはまだマシかなあ?
ただ、この通りに進めるとすると、財源をどうするかという話しは出てきそうです。東京都の場合、給付の対象となる年齢の子どもが200万人いるようなので、
子ども一人あたり5,000円/月の給付となると、年間で1,200億円のお金が必要になりますからね。そう考えると、今回の案は大盤振る舞いそのものではないかなあという気がします。
でも、どうなんでしょうね。少子化対策として、○○手当てみたいなことはこれまでにもありましたし、それ以外にも、授業料の無償化などの話しもありましたが、
それが少子化対策になったのか…と聞かれると、ちょっと微妙かなあという気がするのですよ。まあ、どれも無いよりはあったほうが良い制度ではあると思うのですが、
そういう制度があるから子どもを…と考える人がどれだけいるのかなあと思うのですよね…というか、それ以前に、未婚率が年々上昇しているので、そのあたりの対策も必要だろうと思います。
日本の場合、婚外子に対する寛容さはあまりないと思うので、結果として、婚外出生も少ないわけですが、それが少子高齢化の原因の一つになっているということもあると思うので、
今のまま未婚率が上昇し続けるとするなら、出生率や子育て云々の話しの前に、未婚率を減少させるような対策をするほうが先ではないかと思いますね。
あるいは、これまでの価値観を変えるような話しなので、かなり難しいとは思いますが、婚外子に対して、もう少し寛容になるということかなあ。(法律や制度も変えていく必要があるでしょうね)
例えば、シングルマザーという言葉がありますが、この言葉を聞いて、良い印象を持つ人は少ないような気がするので、このあたりも変わっていく必要があるのかなあと思います。
また、これは結構大事なことではないかと思うのですが、「産んでください」という言葉を使うと袋叩きにされるという風潮も変える必要があるような気がします。
少子化というのは、生まれてくる子どもの数が少なくなるということですが、子どもを産めるのは女性だけなのですから、女性に対して、「産んでください」と言うしかないと思うのですよね。
ただ、この言葉を使うと「女性差別」だと言われてしまうので、多くの人が当たり障りのない言葉を選んで話していると思うのですが、そうやっているうちは、何も変わらないような気がします。
また、この問題について、当事者である若い人たちがどう考えているのかも重要ですよね。いくら環境を整えても、当事者がその気にならなければ意味がないですから。
例えば、ネットを見ていると、たまに若い独身女性がマンションを購入したという記事が出てくるのですが、こういう女性は、結婚や子育てについてどう考えているのかなあと思うわけです。
まあ、良い相手がいれば…とは考えているかもしれませんが、何となく、自分だけで生きていこうという気持ちのほうが強いのではないかという気がしますし、
仮にその通りであれば、この女性は結婚もしないし、子どもを産むこともないということだと思うので、こういう女性が、なぜそのような選択をしたのかを知ることは重要だと思うのです。
もちろん、今は多様性の時代ですからね。結婚だけが人生ではないという考え方も当然あるでしょうし、そういう選択をする人がいても不思議ではないのですが、
それでも、結婚が魅力的であれば、それを選択する人のほうが多いはずで、そうであれば、未婚率が上昇することもないと思うので、やはり、何かしらの理由はあるのだろうと思います。
まあ、一番単純な理由は、独身のほうが楽しいということかなあ。自分でお金を稼いで、自分の好きなことにお金を使える人生のほうが楽しいと感じる人もいるでしょうからね…
ということで、東京都の少子化対策の話しに戻りますが、仮に小池都知事の選挙対策であったとしても、少しでも少子化対策になれば良いなあと思います…
というか、年間1,200億円も使うわけですから、相応の効果がないとダメだと思いますし、そのあたりのことは、しっかり検証してほしいと思います。
ちなみに、少子化対策については、岸田さんも「大胆に検討していく」といった話しをされていたらしいですが、大胆な検討って、どんな検討なんだろう?
まあ、これまで通り○○手当てのようなものが柱になるような気がしますが、肝心の少子化対策担当大臣が、他の大臣同様、何かあるとすぐに交代してしまいますからねえ。
今に始まった話しではないものの、こういう状況も変えたほうが良いと思いました。(調べたところ、少子化対策担当大臣ができた2007年から2022年までの間に、21回大臣が交代していました)