令和5年が始まりましたけど
令和5年がスタートしましたが、今年はどのような年になるでしょうね。よく、兎年は「飛躍の年」と言いますが、昨年末の日経平均株価の動きからすると、それはないかなあという気はしますが。
でも、動物のウサギのように、穏やかというか、温かみを感じるような年にはなってほしいと思います。(少なくとも、昨年のような事件は起こってほしくないです)
ということで、まずは景気の先行きかなあ。昨年の11月には、「22年度税収が過去最高68兆円超に」といった感じの報道がありましたが、それらの報道を見た感じでは、
所得税収、法人税収などは堅調に推移しているようなので、今年もその傾向が続くと良いなあと思います。(各国の利上げによる景気後退への懸念もあるにはありますが)
ただ、収入が増えても、支出も増加傾向にあるので、そういったことも考えると、68兆円では足りないと思いますが…というか、新規に国債を発行するようなので、足りてないですよね。
まあ、このご時世、防衛費の増額は仕方がないにしても、社会保障費の増加は何とかしないとダメかなあという気がします。厚生労働省が公表している資料(2022年度予算)を見ると、
◆ 給付(支出)
年金 … 58.9兆円
医療 … 40.8兆円
福祉その他 … 31.5兆円 (うち介護で13.1兆円)
◆ 負担(収入)
保険料 … 74.1兆円 ※
公費 … 52.0兆円
※ 被保険者負担 … 39.3兆円、事業主負担 … 34.8兆円
ということで、給付の総額が131.1兆円になっているのですが、ちょっと多すぎですよね。しかも、保険料では間に合わないので、足りない分が公費負担になっているとか、
その保険料も、過去最高だった68兆円の税収を超える74兆円もの負担になっている状態なので、今のままでいくと、いつか破綻してしまうと思いますし、
少し前に、高齢者の医療費負担の一部が、1割負担から2割負担になりましたが、この程度の変更では、焼け石に水くらいにしかならないと思うので、
例えば、どの世代の医療費も一律5割負担にするとか、年金支給額を一律10パーセント減らすといった、もっと大きなことをしないといけないような気がします。
まあ、そういうことをすると、マスコミが「高齢者イジメ」だと言って騒ぎだすと思いますし、政治家も、それを嫌ってなかなか手をつけないとは思いますけどね。(これまでもそうでしたよね?)
また、それ以前に、社会保険料について関心のある人が少ないという問題もあるような気がします。消費増税であるとか防衛増税であるとか、
税金に関することは話題になるのに、社会保険料が上がるという話しは、話題にすらならないですからね。(話題にしやすいものばかり扱うマスコミにも問題はあると思いますが)
そして、関心がない分、誤解も多いような気がします。例えば、サラリーマンの社会保険料は、事業主が半分負担しているという話しがそうだと思うのですが、
実際に事業主が半分支払ってはいるものの、事業主は、その前提で人を雇っている(その負担を考慮した上でその人の給与を決めている)ので、実質的には従業員負担なのですよね。
また、年金定期便の保険料納付額(累計額)が、被保険者負担額(従業員が負担した分)のみであるということも、見落としがちかなあという気がします。
保険料納付額(累計額)を二倍にした額と、もらえるであろう年金額を比較してみると、年金定期便も、ちょっと違った印象になるような気がしますよ。
あと、年金は賦課方式であるということも、忘れてはいけないところだと思います。年金というのは、あくまでも現役世代から年金受給世代への仕送りみたいなものなので、
少子高齢化が進み、高齢者を支える現役世代が減少している日本の場合、保険料を負担している現役世代が予定通りに年金をもらえるかどうかは、
極めて微妙だと思います…というか、予定通りにもらえる可能性は、極めて低いと思っていたほうが良いと思います。(いわゆる世代間格差というやつですね)
まあ、日本という国が無くならない限り、年金がゼロになることはないと思いますが、これまで100もらえていたのが90になるとか、80になるといったことはあるかなあという気はします…
ということなので、この問題は結構深刻な問題だと思うのですよね。やはり、制度自体を根本的に見直したほうが良いのではないかなあと思います。
一番良いのは、保険料の範囲でやりくりすることかなあ。給付額を変えずに、足りなくなったら保険料を増やすとか、税金を投入するという今のやり方を変えない限り、
この問題は解決しないような気がします。(収入が少ないのに、ローンで買い物をし続けて、気が付いたら自己破産寸前みたいな話しと同じだと思います)
年金のことが話題になると、必ずと言ってよいくらい少子高齢化の話しが出てきますが、少子高齢化というのは、あくまでも問題の一つであって、それがすべてではないですからね。