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2022/04/19

一人負け状態の日本?

20年ぶりの円安ということで、このところ、為替の話しを見聞きすることが多くなったような気がしますね。職場の雑談ですら、そんな話題になることがあります。

 

ただ、1ドルがだいたい80円くらいだった2011年から2012年の頃は、円高になり過ぎると産業の空洞化が起こるから円安に誘導したほうが良いとか、

 

円安による物価上昇でデフレ脱却みたいな話しもあって、どちらかと言えば、円安になるほうが良いとされていたような気がするのですが、それが最近では、

 

ドル・円に限らず、ユーロ・円、ポンド・円など、どれを見ても円安になっているのは、日本が一人負けしているからだ…といった話しもあったりして、

 

結局のところ、円高のほうが良いのか円安のほうが良いのかがよくわからないのですが、その一方で、円安誘導で名をあげた日銀総裁の黒田さんが、

 

記者会見で円安について聞かれたときに機嫌が悪くなったみたいな話しもあるみたいなので、それが事実であれば、円安は良くないということなのでしょうね。

 

まあ、通貨は国力といった話しもあるようなので、その話しからしても、円安よりは円高のほうが良いのでしょうけど、そう考えるのであれば、円高のときに円安に誘導するよりは、

 

円高でも耐えられる国にするべきだったのではないかと思いますし、また、そうであれば、アベノミクスをはじめとしたこれまでの政策が間違っていたということになりそうですね。

 

もちろん、当時と今では状況も違うでしょうから、当時の政策のすべてが間違っていたということではないと思いますし、後になってから批判するのも良くないですけどね。

 

ただ、仮に間違った政策があったのなら、今からでも軌道修正したほうが良いと思いますし、そのあたりは、何でも慎重に検討する岸田さんのような人が得意ではないかと思うので、

 

岸田さんには期待しているのですが、その岸田さんは、初の政権運営の評価の場となる夏の参議院選挙が終わるまでは何もしないと決めているような気もするので、

 

政治判断ですぐにでもできそうな原発の再稼働もそうですが、今回の円安についても、選挙が終わるまでは放置ということになるかもしれないですね。

 

ということで、ネットで経済とか為替に関係する話題を見ているのですが、専門用語が出てくることも多くて、素人の自分でも理解できそうな記事がなかなか見つからないのですよね。

 

ただ、戦後は固定相場制で1ドル360円だったとか、そのあとにスミソニアンレート(1ドル308円)になって、1973年から完全な変動相場制に移行したといった話しは、学校で教わった話しですので

 

少し懐かしく感じましたし、戦後の産業構造の変化といった話しも、同様に懐かしく感じましたね。まあ、どちらの話しも、記憶に残っているだけで理解できてはいませんが。

 

ちなみに、戦後の産業構造の変化についてですが、第一次産業(農業・林業・漁業)、第二次産業(製造業・建設業・鉱業)、第三次産業(情報通信業・金融業・サービス業など)

 

の時代ごとの比率(第一次産業:第二次産業:第三次産業)を見ると、おおむね以下のような感じだったようですね。

 

・1950年頃(1ドル360円固定) … 5:2:3

 

・1960年頃(1ドル360円固定) … 3:3:4

 

・1990年頃(1ドル145円くらい)…1:3:6

 

・2010年頃(1ドル88円くらい)…1:5:14

 

まあ、時代とともに第一次産業の比率が下がり、その代わりに第三次産業の比率が上がり、第二次産業はおおむね横ばいといった感じなのですが、

 

もう少し細かく見てみると、1960年代から1990年代あたりまでは、全体の3割くらいが第二次産業なので、たぶん、この頃の日本は輸出で稼げていたのだろうと思いますし、

 

その当時であれば、円安になったほうが助かるという企業も多かったのではないかと思うのですよね。でも、今では全体の約7割が第三次産業ですし、

 

東京商工リサーチが昨年末に実施した調査でも、円安が不利と回答した企業が30%もあって、逆に円安が有利と回答した企業は5%しかなかったということで、

 

かつ、円安が有利と回答した企業が望ましいとした円相場も、1ドル113円前後ということなので、それからしても、今の円安は良くないことなのだろうと思います。

 

また、円安が不利と回答した30%の企業が、不利になった分を価格に転嫁するとなれば、当然、消費者にとっては負担が増えることになりますし、

 

価格に転嫁するだけで済むなら良いですが、それでは間に合わないので経費を削減しますとなれば、下請け企業のように叩かれる立場にいる人たちが苦労することになりますし、

 

それでも間に合わないので人件費も削減しますとなれば、それはいづれ雇用にも影響する話しになるでしょうから、そう考えると、確かに円安は良くないですよね。

 

また、円安であればインバウンドは期待できると思うのですが、今は流行り病のおかげでそれも期待できないので、このままですと、日本の経済はますます悪い方向に進みそうです。

 

ということで、日本が一人負けという話しは、わりと当たっているような気がしますね。

 

 

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