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2021/09/12

控訴した人、控訴しそうな人

暇つぶしにニュースサイトを見ていたところ、一審で執行猶予付きの判決を受けた、いわゆる迷惑系ユーチューバーの人が控訴したという記事が出ていたので読んでみました。

 

確かこの人は、大阪の衣料品店で販売されていたTシャツについて、偽物だと因縁をつけて大騒ぎしているところを動画撮影してYouTubeに投稿し、威力業務妨害と信用棄損の罪に問われ、

 

また、愛知のスーパーで、パック売りされていた魚の切り身を代金を支払う前に食べ、その様子を画撮影してYouTubeに投稿し、窃盗の罪に問われて逮捕された人ですよね。

 

で、それらの罪のうち、威力業務妨害と信用棄損については、罪を認めていて、かつ、被害者である衣料品店との間で示談も成立し、賠償金の支払いもしているとのことでしたが、

 

窃盗のほうは、当初から代金を支払う意思があり、実際、切り身を食べてからすぐにレジで代金を支払おうとしたなどと主張して、罪を認めてはいなかったようなのですよね。

 

まあ、このあたりにことについては、ふつうの人からすれば、店で売っているものを清算前に食べておいて開き直るの?といった話しではないかと思うのですが、

 

法律の世界では、「不法領得の意思」というものがあったか無かったかで窃盗かどうかが決まるといった話しもあるらしく、裁判では、この人のような主張もできなくはないらしいです。

 

窃盗罪というのは、ただ他人が占有しているモノを奪うだけでは成立しないようで、そこに不法領得の意思(権利者を排除してモノを利用処分する意思)が必要ということなのですね。

 

ということで、この人もその理屈?に従って無罪を主張したようなのですが、裁判では認められなかったようで、結局、懲役1年6か月、保護観察付き執行猶予4年という判決になったそうです。

 

ただ、本人としては納得がいかなかったのでしょう。「控訴して争うという選択をしました」ということですね。また、控訴は被告人の権利ですので、その権利を行使したということでもあります。

 

でも、どうなんでしょうね。

 

執行猶予付きの判決だったので、刑務所に行く必要もないわけですから、素直に判決を受け入れるという選択肢もあったと思いますし、そのほうが良かったような気もするのですが…。

 

控訴すれば、(執行猶予付きの)判決に不満があったと受け取られるでしょうし、控訴審で無罪を勝ち取れれば良いですが、逆に、実刑判決が出る可能性もあるわけですからね。

 

それとも、執行猶予期間が4年は長いとか、保護観察(保護司との定期的な面談など)がつくのが嫌だから、それだったら1年ちょっとの実刑のほうが良いということなのだろうか…。

 

あるいは、ホリエモンが収監された経験を本にしたように、出所後に、その経験をYouTubeで語りたいとか、SNSで発信したいとか、何かしらの目的があるのかなあ…。

 

でも、それだったら、保護観察を無視して収監を待つという選択肢もあると思うので、純粋に窃盗罪についての無罪を争うということなのだろうか…。

 

まあ、このあたりのことは当事者にしかわかりませんし、何より、控訴は被告人の権利なので、他人がどうこう言う話しでもないのですが、ちょっと気になりますよね。

 

また、気になると言えば、同じく控訴するかどうかが話題になっていた、東池袋自動車暴走死傷事故の被告人の今後の動向も気になるところではあります。

 

この死傷事故については、当初から、被告人が上級国民だったから拘留されなかったといった話しもあって、同種の死傷事故よりも大きく扱われてきたような気がしますが、

 

個人的には、罪を犯した人が全員拘留されるわけでもなく、求刑も、過失運転致死傷罪の最高刑である7年の禁錮刑だったので、何か特別な力が働いたということはないと思っていますし、

 

事故後に被告人が拘留されなかったのも、上級国民云々ではなく、事実関係もはっきりしていて証拠隠滅の可能性もなく、かつ、被告人がかなりの高齢だったからだと思っています。

 

もちろん、ひどい事故であったのは間違いないですし、被告人に対しても良い印象は持っていませんが、上級国民だから優遇されているというのは、ちょっと違うと思うのですよね…

 

ということで本題に戻りますが、この事故の被告人は、恐らく控訴するのではないかと思いますし、その控訴も、控訴期間が終わるギリギリのタイミングではないかと思います。

 

一審の判決が2日で、控訴期間は、判決正本が送達された日の翌日から2週間なので、16日が期限になっていると思いますが、もし控訴するとしたら、その日になるのではないでしょうか。

 

被告人は、車両の故障を理由に無罪を主張していましたが、これまでに明らかになった事実からすれば、無罪になることは難しいと思うので、そうであれば、収監は避けたいと考えると思うのですよね。

 

なので、被告人としては、執行猶予がつく懲役3年以下か禁錮3年以下の判決を期待するか、高齢や健康上の理由等による刑の執行停止(刑訴482条)を期待することになると思いますが、

 

前者が厳しいようであれば(一審の判決からすると厳しいでしょうね)、できるだけ裁判に時間をかけていくというのが、被告人にとっての最善策になると思いますので、

 

可能な限り裁判が長くなる手法を選択するでしょうし、その選択の中には控訴期間の活用も入っていると思うので、16日に控訴するのではないかと思っています。

 

ただ、これは当然のことながら、被害者にとっては納得のいかない話しではありますね。でも、控訴はあくまでも被告人の権利なので、被告人が控訴した場合は、受け入れざるを得ないのですよね。

 

■ 追記 (2021.09.15)

時事通信の記事によると、東池袋自動車暴走死傷事故の被告人は控訴しない意向とのことです。

 

 

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