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2021/08/28

見え始めた明かりを見えないことにしたい人たち

今週の日経新聞に、「医療逼迫打開へ総力戦 病床・人材確保へ法的手段も」という記事が出ていましたが、こういった話しが出てくるようになって本当に良かったと思いました。

 

例えば東京都の場合、確保病床が5,967床もあるのに、入院患者数はずっと3,800人台で頭打ちといった感じで、何のための確保病床なのかといった状態がずっと続いていましたからね。

 

ところが、こういった記事が出始めた途端に入院患者数が増え始めて、24日の時点では4,100人に。また、27日の時点では4,200人を超えるまでになりましたので、

 

以前からあった「補助金を受け取って病床だけ準備して、実際には入院患者を受け入れていない病院があるのではないか」といった指摘は、当たらずとも遠からじだったのではないかと思います。

 

また、こうしたことは、ある種のモラルハザード(仕組み上の欠陥を利用して利益を得る行為)だと思うのですが、人命に係る部分でそういったことをされるのは困りますよね。

 

「患者を受け入れてください」という要請に対して、「満床で受け入れられません」と回答しても、要請した側には、実際に満床なのかどうかはわからないので、

 

そういったことをする病院がいくつか出てくれば、容体が悪化して救急車を呼んだのに肝心の入院先が見つからなかった…といったことが起こってしまうわけですし…。

 

もちろん、高度な医療が必要な重症患者の受け入れ先は限られる…といったことはあると思いますが、中等症ですら受け入れ先が見つからないといったことになるのは話しが違うと思いますし、

 

国民のための病院(医療)であるはずなのに、保険料を支払って病院(医療)を支えているはずの国民に負担が押しつけられるという状況になっていたのだとすれば腹立たしいです。

 

また、医師会もそうですし分科会もそうではないかと思うのですが、何かにつけて医療逼迫だとか医療崩壊だとか言って大騒ぎして政府の政策を医師会に有利な方向に誘導し、

 

そこに医師会や分科会の主張を後押しするかのようなマスコミの政権批判が加わることで政治が無力化され、その結果国民の負担が増え続けていたのかもしれないと思うと、さらに腹立たしいです。

 

まあ、一言で言えば、国民がバカにされているということなのかもしれませんし、それに気づかずにいる国民にも、責任があるといえばあるのかもしれませんけどね。

 

でも、本当に今の風潮のままで良いのですかね?

 

先日の横浜市長選挙の結果をみても、現職、元知事などを破って、政治経験のないデータサイエンスが専門の医学部教授が圧倒的な強さで当選していますし、

 

自民党も、次の衆院選で50議席以上減らして単独過半数を失うことになるという話しですが、コロナがすべてみたいな感じでやっていっても、良い結果にはならないような気がするのだけどなあ…。

 

それに、医療のことに手をつけるのは遅かったと思いますが、ワクチン接種がある程度進んでいることもあってか、今は東京都の実効再生産数も1を割っていますし、

 

全国でみた場合の実効再生産数も、ほぼ1という状況なので、菅首相の言う「明かりははっきりと見え始めている」という言葉も、それほどおかしな話しではないと思うのですよ。

 

また、それに対してマスコミは、「国民には明かりは見えていない」といった主張をしていますけど、仮にその通りだとしても、その理由は、ネガティブな報道を続けているマスコミにあると思うのですけどね。

 

例えば、先日の朝日新聞の、「ワクチン、若年層の2割弱『接種しない』」という記事などが典型的だと思うのですが、なぜ「ワクチン、若年層の8割強『接種したい』」と書かないのですかね?

 

こういうのって、ふつうは数字の大きいほうを見出しにしませんか?

 

また、この記事の本文には、「接種の意思決定を支援する情報発信が大切」というもっともらしいことが書かれているのですが、そもそもの話し、マスコミは正しい情報を伝えているのですかね?

 

例えば東京都の場合、2回のワクチン接種を終えた人は人口の37%弱らしいのですが、8月に亡くなった140人のうち、2回のワクチン接種を終えた人は6人だったらしいので、

 

単純に計算すると、2回のワクチン接種を終えた人の死亡率は0.0001%くらいで、それ以外(未接種か1回接種)の人の死亡率は0.0015%くらいということですよね?

 

もちろん、人が亡くなるという話しを数字にして比較するのはどうかという話しもあるとは思いますが、少なくともこれらの数字は、ワクチンの効果を説明できる数字ではあると思うので、

 

マスコミも、ただ毎日のように重症者数や死亡者数を伝えるのではなくて、こうした点についても、数字でわかりやすく伝えたほうが良いのではないかと思います。

 

また、東京都の実効再生産数が1を割り、今は感染が収束しつつあるという状況なのですから、先のことはわからないにしても、こうした現状についてもしっかり伝えるべきではないかと思いますよ。

 

あと、マスコミには、少し前に新潟県の湯沢で行われた「フジロックフェスティバル」という音楽イベントについても、もう少し触れてほしかったなあと思います。

 

このフジロックフェスティバルは、観客の8割が首都圏から出向く人たちで埋まるという音楽イベントだったのですが、緊急事態宣言下での県境を越えるような人の移動って、

 

本来であれば自粛すべきことだと思いますし、今のマスコミの立ち位置からすれば、徹底的に批判するべき…というか、イベントの中止を求めてもよかったのではないかと思うのですよね。

 

特に朝日新聞には、東京オリンピックのときと同じように、社説を使ってフジロックフェスティバルの中止を訴えてほしかったのだけどなあ…。

 

まあ、フジロックフェスティバルのオフィシャルスポンサーの一つが、朝日新聞と関係の深いテレビ朝日なので、言いたくても言えなかったというのはわからなくもないのですが…

 

ということで、マスコミの皆さんには、見え始めた明かりは明かりとしてしっかりと伝えてほしいですし、その明かりを見えないようにしたり、点いているものを消そうとしたりするのはやめてほしいですね。

 

 

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