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2021/03/18

一連のシステム障害の本質的な原因は何だろう

15日の日経新聞に、システム障害が続いたみずほ銀行の人事に関する記事が出ていたので読んでみたのですが、それによると、すでに発表済みだった4月の頭取交代を延期するみたいですね。

 

まあ、銀行という公共性の高い企業でシステム障害が続いてしまったので、今のタイミングでトップが交代するのは好ましくないと判断したのだろうと思いますが、

 

今の日本は、何か起こるとすぐに「責任を取って辞めろ」と言うような社会ですし、叩けるところを叩くという社会でもありますので、辞めたら辞めたで批判され、続投したら続投したで批判されるような気がします。

 

GOTOをやってもやめても批判されるとか、緊急事態宣言を延長しても解除しても批判されるという話しと同じで、立場のある人は何をやっても批判されますからね…

 

といった今回の一連のシステム障害ですが、過去を振り返ってみると、「みずほ銀行の歴史はシステム障害の歴史」と言っても良いくらいに、発足当初からシステム障害が続いていますよね。

 

確か、最初のシステム障害は、2002年(平成14年)4月1日だったと記憶しています。

 

金融ビックバンという政策の中で、2000年(平成12年)に第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行によって金融持ち株会社みずほホールディングスが設立され、

 

それらの3行がみずほ銀行とみずほコーポレート銀行の2行に再編された2002年(平成14年)4月1日に大規模なシステム障害が発生し、大騒ぎに…というか、大混乱が起こったのですよね。

 

で、この時も大半の店舗でATMが止まったのですが、今回のシステム障害で起こったような、キャッシュカードや通帳がATMに飲み込まれたまま戻らない…といった話しはなかったような気がします。

 

でも、そのかわりに…というと変ですが、預金の引き出しをしても、記帳はされるのに現金が出てこないとか、逆に、預金の預け入れをしても、記帳はされないのに現金が戻らないといったことはあったようですね。

 

また、給与振込された金額が違うとか、自動振替(自動引き落とし)がされないとか、引き落としがされたと思ったら二重に引き落とされていたなど、いろいろなトラブルがあったそうです…

 

というのが1回目のシステム障害でしたが、確か、このシステム障害が解決するまでに1か月以上かかったのではなかったかな…。

 

ATMのトラブルは4月上旬に解消したものの、口座振替のトラブルが解消したのは5月で、解消されるまで人海戦術で対応していた…みたいな話しがあったような気がします。

 

また、この時のシステム障害の原因は、メインコンピューターや第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行をつなぐリレーコンピューターのバグ(プログラムの誤り)が原因と言われていたのですよね。

 

この話しを聞いたときには、無理してつないだんだろうなあ…と思いましたけど、無理があったかどうかは別にしても、そうせざるを得ない事情はあったのだろうと思います。

 

そして、2003年(平成15年)にみずほホールディングスがみずほフィナンシャルグループになり、しばらく問題がなかったものの、東日本大震災が起こった2011年(平成23年)3月に、2回目の大規模なシステム障害が発生したのですよね。

 

この時は、義援金の振込件数が多かったことでシステム障害が起こったと言われていました。(振込の処理が間に合わず、それにつられてトラブルが大きくなった?)

 

また、この時も一部のATMが止まったり、二重に振込が行われたりしたようで、確か、トラブルが解消するまでに、10日間くらいかかったのではなかったかな…。(うる覚えですけど)

 

 

で、その後は問題もなく、2013年(平成25年)にみずほ銀行・みずほコーポレート銀行の2行がみずほ銀行に再編され(One MIZUHOですね)、システムの問題を克服したかのような印象がありましたが、

 

そうした中、先月末のシステム障害を皮切りに、いくつかのシステム障害が続いて今に至る…といった感じですね。

 

まあ、話しとしては「システム障害は怪しからん」ということだと思いますが、これだけ大きな組織のシステムになると、ものすごく複雑なんだろうなあ…と思いますし、それからすると、責めるのは酷かな…という気もします。

 

聞いた話しでは、2002年から今までの間に、システム関係で4,500億円近くもかかっているという話しですからね。

 

システムがどうこうという話し以前に、システムに関わる人たちをどうやって動かすかという時点で、かなり難しい話しなのではないかと思います。

 

また、システムの話しはシステムの話しで大変なんじゃないでしょうか?

 

これも聞いた話しですが、合併した銀行のそれぞれのシステムを統合して…といったことをやってきたみたいですからね。

 

銀行やシステムのことはよくわかりませんが、たぶん、同じ銀行でも各行で業務のやり方は違っていたのではないかと思いますし、その業務にあわせたシステムも、同様に違っていたのではないかと思うのですよ。

 

で、それらの銀行が合併されたことにより、最初に業務統合が行われ、それに合わせたシステム統合が行わたのではないかと思うので、結果として、業務統合の影響を受けたシステム統合ということだったと思いますし、

 

そうだとすれば、業務統合のほうで何か問題があれば、システム統合でも何かしらの問題が起こると思うのですよ…というか、それが一連のシステム障害の本質的な原因だったのではないかという気がします。

 

システム障害だからシステムが悪い…というのはその通りなのかもしれませんが、システムに関わっている人の問題というよりは、業務に関わっている人の問題のほうが大きいのではないかな…という気がしなくもない…。

 

まあ、素人考えですけどね。

 

でも、これだけ大きな組織であれば、いろいろとあると思うのですよ。例えば、出身の銀行(3行)ごとに派閥があるとか、あとからできた2行にも派閥があるとか…。

 

で、派閥間の争いで業務統合が微妙になると、システム統合も微妙になってしまうとか…というのは、ちょっと考えすぎですかね?

 

まあ、メガバンクと言われている、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のうち、システム障害が問題になっているのはみずほ銀行だけなので、そういった話しとは違う話しがあるのかもしれませんけどね。

 

ただ、3人集まれば派閥が生まれるとも言いますし、派閥ができれば足の引っ張り合いも起こるでしょうから、業務であれシステムであれ、統合という作業には支障がつきもののような気もします。

 

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