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2020/06/30

些細な間違いすら許されない社会になりつつある?

AERA dot.というサイトに、『室井佑月「ネットいじめされてます」』という記事が出ていたので読んでみたのですが、まあ、ネットの世界ではよくある出来事かな…という気がしました。

 

事の発端は、テレビ番組のコメンテーターとしても活躍されている作家の室井佑月さんが、ご自身のTwitterでつぶやいた一言なのですが、それがきっかけで、室井さんに批判が集中してしまったのですよね。

 

おおまかな経緯は、以下のような感じだったようです。

 

全国的にマスクが不足していた今年の2月下旬に、新聞社が配信した「厚生労働省が医療用マスクを病院などに優先的に供給する」という記事がネットに出ていた。

 

この記事では、「日の丸のロゴが入ったマスク」の写真が使われていたが、それを見た人たちが、「日の丸のロゴを入れている暇があったら早くマスクを供給しろ」といった感じで政府の対応を批判し始めた。

 

室井佑月さんは、そうした批判に共感し、「些細なことだけど、こういうこと一つとっても、今の政府のやってることって、ごっこ遊びにしか見えない」「これを作るのに、コストどのくらいあがったんだろう」などとTwitterでつぶやき、政府の対応を批判した。

 

ところが、「日の丸のロゴが入ったマスク」は、政府と全く関係のない企業が、マスクが不足する以前から製造・販売していた商品で、記事で使われていたマスクの写真は、ただのイメージ画像だった。

 

それを知った室井佑月さんは、「マスクの日の丸の記事、あたしもあたしの発言を訂正します。迷惑をかけてしまった方、すみませんでした。でも、今の政府のごっこ遊びっぽさは他所でも感じます」とTwitterでつぶやいた。

 

ただ、室井佑月さんのような有名人の方が批判的な発言をされたからか、日の丸マスクを製造・販売していた企業には、批判の声(というよりは誹謗・中傷?)が多く寄せれれたそうで、その企業の社長さんが、

 

「弊社で作っていた日の丸マスクが政府批判のネタにちょうどよかったのか、ボロクソ言われました」

 

「大変人気でしたが議論のネタにされるのは本望ではないので、しばらく製造休止しています」

 

とコメントした。

 

そして、そのコメントがきっかけで、今度は逆に室井佑月さんが批判される立場になった。

 

     *

 

まあ、会ったこともないような人から批判されたり、場合によっては誹謗・中傷されることもあるのがネットの世界ですから、室井さんに対しても、相当な批判があったのではないかな…と思います。

 

また、これは室井佑月さんがテレビ番組のコメンテーターとしても活躍されているからだと思うのですが、今回の出来事がきっかけで、Twitterのハッシュタグと呼ばれているキーワードに、

 

「# 室井佑月のテレビ出演に抗議します」

 

という言葉が使われ、このハッシュタグがトレンドに入るくらい使用されたようですからね。

 

発言そのものを批判されるならまだしも、「テレビに出るな」と言わんばかりの言葉で批判されたわけで、これについては、室井佑月さんも相当滅入ったと思います。

 

また、その意味で、室井佑月さんが「ネットいじめされてます」と書いた気持ちは、よくわかります。

 

 

ただ、それと同時に、室井佑月さんを批判している方たちの気持ちや、「# 室井佑月のテレビ出演に抗議します」というハッシュタグを使用した方たちの気持ちも、よくわかります。

 

例えば、室井佑月さんの、

 

「政府のやってることって、ごっこ遊びにしか見えない」

 

「迷惑をかけてしまった方、すみませんでした」

 

といったTwitterのつぶやきは、テレビでコメンテーターをされている方の言葉としては、やや「軽い」かな…という気がするのですよね。

 

もちろん、室井佑月さんは作家ですから、「こういったスタイルで書くことにしている」といった拘りをお持ちなのかもしれませんし、その通りだとしたら、それを否定するのはおかしいと思いますよ。

 

ただ、「謝罪」の言葉が「すみませんでした」というのはちょっと…。

 

まあ、人によって受け取り方は違うと思いますので、断定するつもりはないのですが、個人的には、この言葉が「火に油を注いだ」ように感じましたけどね。

 

また、「# 室井佑月のテレビ出演に抗議します」というハッシュタグが使われてトレント入りしたのも、

 

「医療用マスクの記事に、それとは見えないマスクの写真が使われていたら、ふつうは疑問に感じると思う。それを疑問にも感じないような人が、テレビ番組のコメンテーターをするのはおかしい」

 

と感じた方が多かったからではないかと思います…

 

といったことを考えると、室井佑月さんが批判されるのも仕方がないのかな…という気がしますし、それを「いじめ」としか受け取れないとしたら、それはそれでどうなのだろう…と思うのですよね。

 

     *

 

さて、そんな今回の騒動ですが、たとえ些細な話しであっても、伝わり方によっては社会に大きく影響することがある…という点については、日頃から意識しておいたほうが良いのかもしれないな…と思います。

 

特に、今のように多くの人がSNSなどを使う社会では、情報が伝わる速度も速いですし、情報が拡散する度合いも大きくなりやすいですからね。

 

そうした中で伝わってくる情報は、騒動の原因になりやすいと思います。

 

今回の室井佑月さんの最初の発言も、勘違いによる些細な話しだったと思いますが、SNS上の発言だったことで瞬時に伝わり、室井さんが有名人だったことで広く拡散して騒動になったようですからね。

 

また、政府の対応について批判することは大切なことだと思いますが、過度な批判とでも言いましょうか、よく確認もせずに何でもすぐに批判するのはやめたほうが良いのではないかと思います。

 

(その意味で、日の丸マスクのことをよく確認せずに、政府の対応を「ごっこ遊び」と批判した室井さんの発言は良くなかった…)

 

瞬時に情報が伝わり、大きく拡散して騒動になってしまうような社会でそんなことをやり続けたら、行き着く先は、「些細な間違いすら許されない社会」になってしまうと思いますよ…

 

というか、すでに今の時点で、

 

「瞬時の情報拡散が些細な間違いすら許されない社会を生み出した」

 

と言っても良いくらいの状況になっているような気もしますし…

 

ということで話しを元に戻しますが、今回の件について室井佑月さんは、

 

「あたしは謝りたいです」

 

「でも、あたしが謝りたい相手は、彼らではない」

 

といったことも発言されているのですよね。(「彼ら」とは、自分を批判している人たちという意味のようです)

 

でも、こういう発言を続けている限り、室井佑月さんに対する批判はおさまらないような気がします。やはり、言葉は選ばれたほうが良いと思う…。

 

 

■ 追記 (2020.7.3)

 

室井佑月さんが2日のテレビ番組で発言した内容に、批判が相次いでいるそうですね。日の丸マスクのときと同様、「# 室井佑月に謝罪を求めます」というハッシュタグがトレント入りしたようです。

 

報道によると、番組の中で室井さんは、3月に集団感染が発生した病院に対して、「医療現場の人たちを責めてはいけないが、病院側・経営者は反省すべき」といったコメントをしたそうなのですが、やはり、言葉かなあ…。

 

発言の趣旨は、「病院は、防護服やマスクをしっかり用意して最前線の人を守れ」といったことだったようですが、物資が不足する中で、防護服やマスクが入手できたのかどうか…といったことを考えると、「反省すべき」という言葉は適当ではなかったかもしれません。

 

また、室井佑月さんは、「どんなやつがどういう意図でそういうことをしているのか知りたい。訴えるしかない」と、一部の批判に対する訴訟を示唆しているようなのですが、こんな感じでは、批判はおさまらないでしょうね。

 

 

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