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2020/01/24

大浮世絵展で歌麿、写楽、北斎、広重、国芳の作品を鑑賞

ふだん目にすることのないものを見ておくのも良いかな…と思い、先週末に、両国の東京都江戸東京博物館で開催されていた「大浮世絵展」に行ってきました。

 

開催概要によれば、先の東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)にも浮世絵・風俗画名作展が開催されていたそうで、今回の大浮世絵展の開催も、それにちなんでのことのようでした。

 

ただ、展示されている作品が浮世絵だけだから…だと思いますが、鑑賞されている方の年齢層は高めで、周囲を見渡した限りでは、50代の自分が一番若かったのではないかな…と思えるくらいでしたよ。

 

また、海外でも人気があると言われている喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳の5人の作品を集めた展示だったためか、外国の方もそこそこいらっしゃっていましたね。

 

会場で作品を鑑賞しているとき、近くに外国の方が2人いらっしゃったのですが、作品に対する感想でも語りあっていたのでしょう。ときより浮世絵を指さしながら会話している姿が印象的でした。

 

まあ、当然のことながら会話は英語でしたので、何を話しているのかまではわからなかったのですけどね…。(もう少し真面目に英語を勉強しておくべきでした)

 

さて、そんな大浮世絵展でしたが、展示されている浮世絵の数も多く、なかなか見ごたえのあるイベントでしたよ。

 

以下、歌麿、写楽、北斎、広重、国芳の5人の浮世絵師それぞれについて少しだけ…。

 

■ 喜多川歌麿

 

歌麿は美人画で有名な浮世絵師ですよね。

 

まあ、美人と言っても、今の時代の美人とは異なる容姿の美人が描かれているので、これが美人画です…と言われてもピンとこない作品ばかりですが…。

 

ちなみに、歌麿の浮世絵の中では、婦人相学十躰、婦女人相十品と言われている女性の上半身を描いた作品が有名だそうで、今回も、それらの作品が展示されていました。

 

いづれの作品も、女性の一瞬の表情をとらえて描いた…といった感じで印象的でしたよ。

 

あと、「青楼十二時」という吉原の遊女を描き出した作品も印象的でしたね。

 

この青楼十二時という作品は、遊女の一日を12刻12図に描き分けた揃物で、

 

・宴席が終わって就寝の準備をしている姿

・帰り支度をしている客に羽織を着せようとしている姿

・見世に出るために鏡台の前で髪結いをしている姿

 

などを描いた作品が展示されていました。

 

■ 東洲斎写楽

 

写楽は、歌舞伎役者を描いた作品が有名な浮世絵師ですね。

 

役者の鼻を実際よりも大きく描くあたりが写楽の浮世絵の特徴かな…。

 

展示されていた作品の中では、「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」という作品が印象的でしたね。

 

悪役を演じている役者の姿を描いた作品ですが、いかにも悪役といった表情なのですよ。

 

ただ、当時は、役者はスマートに描くのがスタンダードだったそうで、こうした写楽の作風には賛否があったという話しです。

 

 

■ 葛飾北斎

 

北斎は、ゴッホやマネ、ドガといった世界的に有名な画家に影響を与えたと言われている浮世絵師ですよね。

 

各地から見える富士山を描いた「冨嶽三十六景」で有名な浮世絵師と言った方がわかりやすいかもしれませんが…。

 

また、この冨嶽三十六景の中では、

 

・「神奈川沖浪裏」という荒波の奥に小さく富士山が見えている作品

・「凱風快晴」という「赤富士」と呼ばれる赤い山肌の富士山を描いた作品

 

が有名ですね。

 

浮世絵に関心のない方でも、一度くらいは見たことがある…という方が多いと思います。

 

あと、「諸国瀧廻り」という日光や木曽などの有名な滝を題材にした作品も評価が高いそうですね。

 

■ 歌川広重

 

広重は、各地の名所や宿場に取材して、風情のある浮世絵に仕立てる名人と言われている浮世絵師ですね。

 

また、広重と言えば「東海道五拾三次」かな…と思います。

 

個人的には、突然の雨に慌てて駆け出す旅人を描いた「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」や、雪景色を描いた「東海道五拾三次之内
蒲原 夜之雪」が印象に残っています。

 

■ 歌川国芳

 

国芳は、武者絵や歴史画、戯画で有名な浮世絵師ですね。

 

「鬼若丸」という武蔵坊弁慶が比叡山の稚児だった頃の姿を描いた作品や、「相馬の古内裏」という巨大な骸骨が描かれた作品が印象的でした。

 

また、国芳は、戯画や判じ物と呼ばれる作品も多く残していて、その中では、「金魚づくし」という擬人化された金魚を描いた作品が印象に残りました。

 

   *

 

どの作品も、木版画でもここまでできるのかあ…といった感じの作品でしたが、それだけ当時の木版技術が高度なものだったということでしょうね。

 

細部まで表現されていることや多色刷りであることもそうですが、すごいのは、「ぼかし」というのでしょうか、濃淡をつけて空間や物体を表現しているあたりかな…。

 

ただ、こうした浮世絵も、天保の改革で贅沢が禁止されたことにより、美人画や役者絵が販売できなくなるという憂き目にあったそうで、絵が売れなくなった浮世絵師の生活は大変だったそうですよ。

 

その際、浮世絵師たちは、風景画や戯画、判じ物といった新しいジャンルに活路を求めたということですが、特に、そうしたジャンルの第一人者だった国芳は世間を賑わせたみたいですね。

 

また、春画が世に出回るようになったのも、この時期だそうです。(食べていくためだったのでしょう…)

 

この春画の制作には、彫りにも摺りにも高度な技術が必要だったようで、技術面だけをみると、春画のほうが優れているという意見もあるようですが、一方で、春画を下品と評する意見もあるようです…

 

といった大浮世絵展でしたが、江戸東京博物館での開催は1月19日までで終了し、今後は1月28日から3月22日まで福岡で。4月3日から5月31日まで愛知で開催されるということでした。

 

 

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