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2019/04/16

昔から似たような話しはあったと思うけどなあ…

「ご入学おめでとうございます。あなたたちは激烈な競争を勝ち抜いてこの場に来ることができました」

 

これは、東京大学で行われた平成31年度学部入学式の祝辞の冒頭部分の言葉ですが、この祝辞が話題になっていたらしいですね。少し気になったので、東京大学のサイトに掲載されていた祝辞を読んでみました。

 

ただ、この祝辞を書いたのは、東京大学の名誉教授で社会学者の方(というかフェミニストの方)ということで、それもあってか、自分には少し難しく感じられる話しでしたね。

 

また、これはどう受け取れば良いのだろう…と考えてしまうようなところもありましたし、祝辞でこういう話しをするのはどうなのかな…と思えるようなところもありました。

 

まあ、そういった話しだったからこそ、話題になったのかもしれませんけどね。

 

でも、その一方で、「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています」とか、「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください」といった言葉や、

 

「これまであなた方は正解のある知を求めてきました。これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です」といった言葉もあり、それらの話しについては、多くの方が称賛しているようでした。

 

いづれの話しも、祝辞にしては激辛?とも思える話しですが、今はそんな感じの話しのほうがウケるのかもしれませんね。でも、昔から似たような話しはあったと思うけどなあ…。

 

例えば、自分が就職して間もない頃(30年も前のことです)には、会社の飲み会などで酔っ払いのオジサンたち(会社の先輩ですね)が似たような話しをしていましたからね。

 

違うところがあるとすれば、自分には東京大学に入れるような頭脳がありませんでしたので、この祝辞のように、「勉強ができたくらいで」みたいなニュアンスの話しではなかったことかな…。

 

「社会は理不尽なものだ」とか、「会社も理不尽なところがある」みたいな、ごく普通のことしか言われなかったと思います。

 

 

ただ、当時は若かった…というか、生意気盛りでしたからね。「そういう社会や会社を作ってきたのはあなたたちだろうに」と思って聞いていましたよ。まあ、生意気ということ以外に、純粋さもあったのかもしれませんけどね。

 

また、「勝ち抜くためだけに」という話しについても少し違っていたかな…。たぶん、祝辞の中で語られた「勝ち抜くためだけに」という言葉には、「弱い者の気持ちを理解しなさい」といった意味合いもあったような気がするのですよね。

 

でも、自分が若い頃に言われていた話しは、「勝ち抜く」というよりも、どちらかと言えば「ズルはするな」みたいな感じの話しでした。

 

何しろ、自分が就職した当時は、いわゆるバブル景気でしたからね。会社の面接に行くだけで、まず間違いなく採用された時代でしたので、そもそも「勝ち抜く」みたいな話しにはならなかったのだと思います。

 

また、酔っ払いのオジサンたちの話しの中に、「正解のない問いに満ちた世界」みたいな格好良い表現はなかったなあ…。「何でも先輩に聞くのではなく、たまには自分で考えろ!」といったストレートな表現ばかりでしたね。

 

でも、こういった話しは、どれも話しとしては綺麗ですが、そういう綺麗な話しというのは、綺麗な話しのままで終わってしまうのが現実ではないかと思います。

 

確か、ノブレス・オブリージュとかいう言葉だったかな?

 

財産や権力、社会的地位の保持には義務が伴う…みたいな意味合いの言葉だったと思いますが、こうした言葉があるのも、理想と現実が離れているからだと思うのですよね。

 

また、その意味で今回の祝辞にあった「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください」という言葉は、確かにその通りだな…と思います。

 

今の社会は、頑張りを自分のためだけに使った人たちだけが勝ち抜いているのではないかな…と思えるようなこともありますし、そういった人たちを、「時代の寵児」と呼んで持て囃しているようなところもあるような気がしますので…。

 

例えば、少し前にIT業界で大騒ぎされていた方がいましたけど、自分には、「時代の寵児」というよりも「抜け道を見つけて他人に差をつけた人」みたいにしか見えなかったですからね。すごく優秀な方なのでしょうけど…

 

と思ってしまうのは、自分がただのオヤジだからかなあ…。

 

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