ブラジルのトランプ?極右の大統領が社会を分断する?
ブラジルの大統領選挙ですが、極右政党の候補者(ブラジルのトランプと呼ばれているらしい)が初当選したそうですね。朝日新聞の記事によれば、「軍事独裁政権を賛美する人物が大統領に就任することになる」ということです。
このブラジルの大統領選挙について朝日新聞は、以前から「極右vs左派」「極右が社会の分断を煽る」といった論調で批判していましたので、今回の大統領選挙の結果についても快くは思っていないのでしょう。
でも、これがブラジルの民意ですよ。今回の選挙については、極右ポピュリズムではないかといった批判があるのも事実ですが、それでも選挙は選挙ですし、選挙では結果がすべてです。
朝日新聞も、これが沖縄の基地移転問題の話しであれば、沖縄県知事選挙の結果が民意である…と言うでしょうし、ブラジルの大統領選挙を極右ポピュリズムと言うのであれば、沖縄の県知事選挙も左派ポピュリズムですよね。
朝日新聞としては、「極右ポピュリズム=悪」「左派ポピュリズム=善」とでも言いたいのでしょうが、どちらが善でどちらが悪という話しではないです。
また、「極右が分断を煽っている」といった話しもありますが、これも、必ずしもそうではないと思いますね。むしろ、極右ではなく左派が分断を煽っているところもあると思いますよ。
最近でいえば、いわゆるLGBT問題がそうではないでしょうか。
一見すると、左派はLGBTというマイノリティに寄り添っているというか、そうした人たちの味方をしているように見えますが、よく見ると、単にLGBTというマイノリティを利用しているだけのようにも見えます。
例えば、左派の人たちは、LGBTに批判的とも受け取れるような文章を書いた自民党の女性国会議員に抗議するといって自民党本部前でデモをしていましたが、そこでやっていたことは「安倍やめろ」でしたからね。(LGBTの政治利用です)
このように左派の人たちは、口では「分断を解消したい」と言いつつ、実は分断を利用して自分たちの都合を押し通そうとしている。おそらく彼らは、LGBT問題を利用しようとは考えても、解消しようとは考えていないと思いますね。
もちろん、極右と言われている人たちも、自分たちにとって都合の良い話しは政治的に利用していると思いますよ。最近でいえば、「カラバン問題」がそうではないかと思います。
現在、1万人を超えるとも言われている移民集団が、アメリカを目指してメキシコ南部を北上していますが、「カラバンの中にはテロリストや中東からの亡命者がいる」から国境を守れと主張している極右の人たちもいますからね。
ただ、ではそうした主張は全くの間違いなのか…といえば、必ずしもそうとは言えないと思います。ある日突然に1万人もの移民や難民が自分の国に押し寄せてきたら、極右でなくても「国境を封鎖しろ」となりますよ。
ヨーロッパの移民問題や難民問題の難しさを知って、移民や難民を受け入れることが、必ずしも良いことばかりではないと思っている人たちもいるわけですからね。
日本でも、事実上の移民受け入れではないかと言われている新たな「外国人労働者の受け入れ制度」については反対している人も多いと思いますが、これなども、そういった話しがあるからで、反対=極右ということではないです。
何しろ、この制度の導入に積極的なのは、一部の人たちから極右と呼ばれている安倍さん率いる政府与党ですからね。(与党の中でも反対が多いという話しもありますが)
まあ、このあたりは日本の面白いところでもあり不思議なところでもありますが、保守と言いながらこういうことをするのはどうかと思います。
政府与党のこうした姿勢が、隣国から付け入られる原因の一つになっているのではないかな…。
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