2020/07/04

NHKの受信料を合法的に払わない方法?

読売新聞などが報道していましたが、NHKに対して受信料支払いの確認訴訟を起こしていた女性が勝訴したそうですね。

 

報道によると、この女性は、NHKが映らないようにするためのフィルター(イラネッチケー)を取り付けて樹脂などで固定したテレビを購入し、NHKに対して受信料支払いの確認訴訟を起こしていたそうです。

 

NHKの受信料をめぐる裁判はいくつかありますが、受信料の不払いを理由にNHKが個人を訴えたものが一般的で、今回のように、個人がNHKを訴えたという例は少ないのではないかな…。

 

まあ、自ら訴えたということは、かなり強い意思があったのだろうと思いますが、訴えた内容は、「NHKが映らないから受信料の支払いは不要ですよね?」といったシンプルなものだったようですけどね。

 

一方、これ対してNHKは、「女性のテレビは放送を受信できる基本構造を維持している」から受信契約は必要と主張していたようですが、東京地裁は、「(女性のテレビは)放送を受信できるテレビとはいえない」と判断したようです。

 

また、そう判断した理由は、「専門知識のない女性がテレビを元の状態に戻す(フィルターを取り外してNHKが映るようにする)のは難しい」から…ということだったようです。

 

なので、単にフィルター(イラネッチケー)を取り付けただけでは、受診契約の義務を免れることはできないということなのでしょうね。

 

どういった取り付けがされていたのかは不明ですが、少なくとも、「素人には取り外せない」ということが条件ということなのだろうと思います…

 

が、まだ地裁の判決なので、この先どうなるかはわからないですね。NHKは、まず間違いなく控訴すると思いますし…。

 

でも、地裁レベルの判決とはいえ、こういった判決が出たことは良かったのではないかと思います。

 

今はもう、みんなで受信料を支払って公共放送を支えましょうという時代ではないと思いますし、受信料を支払ってまでNHKの放送を見たいとは思わない…という人もいるわけですし…。

 

それに、NHKに対しては、公共放送なのに報道内容が偏向しているという批判もありますからね。

 

そうしたNHKに対して意思表示ができるようにするためにも、受信料を支払わないという選択肢があったほうが良いのではないかと思います。

 

ちなみに、女性の代理人だった高池勝彦弁護士は、百人斬り訴訟の原告側弁護団長で、朝日新聞を糺す国民会議弁護団にも加わっている方なので、もしかしたら、NHKに対して批判的な方かもしれません。

 

 

また、イラネッチケーを開発した筑波大学の掛谷英紀准教授も、NHKの存在意義については否定していないものの、その姿勢については批判的な意見をお持ちの方のようですね。

 

そもそも、イラネッチケーを開発しようと考えた経緯が、以下のようなものだったらしいので…。

 

     *

 

2013年3月8日の衆議院予算委員会で、中山成彬議員と辻元清美議員の2人が、いわゆる慰安婦問題について正反対の立場から質問した。

 

その後、NHKの中継動画を編集した中山成彬議員の質問シーンの動画と、辻元清美議員の質問シーンの動画が、それぞれYouTubeにアップロードされた。

 

NHKはYouTubeに対して、著作権を理由に中山成彬議員の質問シーンの動画についてのみ削除を要請し、YoutubeはNHKの要請に従って動画を削除した。

 

     *

 

まあ、わかりやすい出来事ですよね。

 

保守(右)の立場で質問した中山成彬議員の動画については削除し、リベラル(左)の立場で質問した辻元清美議員の動画はそのままにしたということですので…。

 

(この対応を批判されたからか、NHKは後になって辻元清美議員の動画についても削除を要請したようですが、これらのNHKの対応については、当時の国会でも問題になっていました)

 

そして、こうした出来事を目の当たりにした掛谷英紀准教授は、

 

こうしたことが起こる背景には、NHKに公共性を担保させる仕組みがないことがある。

 

NHKに対して国民が自らの声を反映させる何らかの手段を確立することが必要である。

 

受信料不払い運動はそうした手段の一つだが、NHKを受信できる受信設備を設置している場合、それは放送法に違反する行為となる。

 

といったことを考え、合法的にNHKとの受信契約を拒否する手段を提供しようとイラネッチケーを開発したそうです。

 

また、これ以外にも、NHKの放送を視聴していながら受信料を払っていない人がいるなど、不公平な受信料制度が放置されていることも、イラネッチケーを開発した理由のようですね。

 

そして、なぜNHKが映らないテレビの開発ではなく、NHKが映らないようにするためのフィルター(イラネッチケー)の開発だったのかについても、明確な理由があったみたいですよ。

 

NHKには、放送技術研究所という研究機関があるらしいのですが、そこがテレビ放送に関する多くの特許を持っているそうで、NHKが映らないテレビの製造には、知的財産権の制約があるそうなのです。

 

このため、テレビよりは知的財産権の制約が少ないアンテナに着目し、イラネッチケーというフィルターを開発することにしたようですね。

 

あと、これは未確認の情報なのですが、

 

一部のケーブルテレビでは、NHKの衛星放送のみを受信できなくするカットフィルタが提供されていて、掛谷准教授は、それもあってフィルターの開発を選択した。

 

一部のケーブルテレビが、NHKの衛星放送のみを受信できなくするカットフィルタを提供していることについては、NHKも了解している。

 

といった話しもあるようです。

 

まあ、実際のところはわかりませんが、仮にこの話しが事実であるとしたら、今回のイラネッチケーの裁判で、NHKは控訴しづらいのではないかと思いますね。

 

カットフィルタもイラネッチケーも、フィルターであることに違いはないので…。

 

 

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