2022/09/23

国葬と国葬儀の違い

世論が国葬反対に傾いていますが、それにより国葬反対派の皆さんも勢いづいているのか、台風14号の影響が出始めた19日の東京(代々木公園)で、国葬反対デモが行われたようですね。

 

また、このデモの主催者は、憲法9条系と反原発系の二つの団体だったそうで、相変わらず、国葬は憲法違反だとか、国葬には法的根拠がないといったことを主張していたようですが、

 

この方たちは、各地の市民団体の皆さんが、国葬の差し止めなどを求めて提訴したものの、それらがすべて裁判所に却下されたことを知らないのでしょうか?

 

一応、東京地裁の判決内容の要旨を以下に書きますが、仮に国葬が憲法違反や法令違反ということなら、このような判決は出ないと思うのですけどね。

 

◆ 東京地裁の判決の要旨

 

「国葬の閣議決定は行政処分には当たらず、訴訟は不適法」

 

「(国葬は、)国民の意に反して弔意や行動を強制する効果を有するとは言えない」

 

「国民が主権者として国費の支出の差し止めを求めることを認める法律も存在しない」

 

     *

 

まあ、法律の素人の自分からすると、安倍元総理の国葬(国葬儀)に法的根拠がないのではなくて、国葬反対の訴えに法的根拠がないように見えるのですが、仮にこれらの訴訟が、

 

国葬の違法性を印象づけるための訴訟だったとすれば、それはある種の政治活動ということでしょうし、そうであれば、裁判所に却下されようがされまいが関係ないのかもしれませんけどね。

 

ただ、少なくとも国葬に違法性がないことを司法が判断したわけですから、一般人ならともかく、国葬反対の政治家の皆さんは、この結果を受け入れるべきではないかと思いますし、

 

いつまでも憲法違反だとか法的根拠が無いだとか、納得できる説明がないなどと言っているのは、さすがにおかしいと思いますね。(もしかして、第二のモリカケ・サクラを狙っているとか?)

 

また、そういった主張の多くは、特定の個人を特別扱いするのは憲法14条(法の下の平等)違反だとか、弔意の強制は憲法19条(思想及び良心の自由)違反だとか、

 

国葬令がないから法的根拠がないといったことのようですが、どれも国葬反対の根拠としては弱いと思いますし、それ以前の話しとして、内閣府設置法という、

 

国会で成立した法令に基づいて行うという説明に納得できないという時点で、どのような説明をしても納得するつもりがないようにしか思えませんけどね。(反社の言う誠意を見せろと同じでは?)

 

それに、政府の説明を聞くと、国葬と国葬儀という二種類の言葉が使われているようなので、内閣府設置法が法的根拠という話し以前の話しもあるような気がしますよ。

 

役所関係の人が言葉を使い分けているということは、それぞれの言葉に意味があるからだと思いますし、意味があるということは、それまでの経緯もあるのでしょうし…

 

と思ってニュースサイトの記事などを見ていたところ、産経新聞の記事に行きついたのですが、この記事で説明されていることがすべてではないですかね?

 

詳細は記事を見ていただくとして、ざっくり説明すると、国の儀式には、天皇の国事行為として行う儀式(憲法7条)と、閣議決定によって行う儀式(内閣府設置法4条)の二つがあって、

 

前者を根拠にして行う儀式の中に国葬があり、後者を根拠にして行う儀式の中に国葬儀があるということらしいので、今回の安倍元総理の国葬儀も、そういうことなのだろうと思います。

 

まあ、国葬と国葬儀は、一文字違うだけの似通った言葉ではありますが、どちらも国の儀式という共通点はあるものの、法的根拠の異なる儀式ということなのでしょう。

 

ちなみにこの法律は、平成11年(1999年)に成立し、平成13年(2001年)に施行ということなので、恐らくは、当時の中央省庁の再編に合わせて制定された法律だろうと思いますし、

 

仮にそうであれば、省庁再編後に起こる可能性のあることや、省庁再編前に課題になっていたようなことを解決することを目的の一つとして制定されたのではないかと思うのですよね。

 

例えば、国葬令のない中で行われた吉田元総理の国葬儀や、佐藤元総理が亡くなった際、(国葬には)「三権の了承が必要」ということで国葬儀を行わなかったことなどは、

 

省庁再編前からの課題だったと思うので、そういったことを解決するために、閣議決定によって、国の儀式として国葬儀を行えるようにしたのではないかという気がします。

 

なので、この通りであれば、国会承認が無いのはおかしいといった主張もおかしいことになりますね。国会において、行政権の範囲で国の儀式(国葬儀)が行えるという法律を制定しておきながら、

 

いざその通りにしようとすると、それはおかしいと「待った」をかけるというのは、ただの難癖でしかないと思いますし、ましてや、そういったことを国会議員がしてはいけないと思います…

 

というか、実際に難癖をつけている国会議員もいるわけですが、こうした経緯を知りながら言っているのか、知らずに言っているのかはともかくとして、ちょっと恥ずかしいと思いますね。

 

まあ、それはともかく、いくら安倍元総理の国葬儀に反対しようが、海外から要人を迎え入れて行う国の儀式を、今になって中止することはできないわけですから、

 

静かに当日を迎えてはどうかと思いますし、国葬儀の当日にデモを計画している団体もあるようですが、国葬儀に賛成であれ反対であれ、

 

こうした儀式が行われる日に騒ぐのは、決して良いことではないと思いますし、人としてどうなのかと言われても仕方のないことだと思いますよ…

 

ということで、国葬儀に反対している野党の国会議員の皆さんは、国葬と国葬儀の違いが何かといったあたりから確認してみてはどうかと思いますね。(わかった上で反対していそうですけど)

 

 

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