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2019/05/16

国会議員の歳費の合計額に上限値を設定するだけで良いのかな?

先月20日の日経新聞に、「参議院議員の歳費を削減する歳費法改正案」に関する記事が出ていましたが、野党の皆さんの反発が続いているようで、未だに成立していないようですね。

 

この法案は、

 

・今年の夏の参議院議員選挙で定数が3増える。

     ↓

・それにより年間約2億2,000万円の経費が増えてしまう。

     ↓

・議員の歳費を減らして経費が増えないようにしよう。

 

というものなので、反対せずに成立させたほうが良いと思うのですが…。

 

まあ、この法案が成立すると、参議院議員1人あたりの歳費が月額で77,000円(年額では924,000円)も減ってしまうので、本音はそのあたりなのかな…という気がしなくもないですけどね。

 

その証拠に…というほどでもないですが、最初は「与党の議事運営が乱暴だ」と言っていながら、最近は「国民に定数を増やすことが納得してもらえるのか」と言い出すなど、野党の反対理由も少しずつ変わってきていますので…。

 

ただ、どうせ反対をするなら、もう少し違うところで反対してほしいですよね。例えば、議員が3人増えるだけで、年間の経費が約2億2,000円も増えてしまうというあたりとか…。

 

これ、単純に計算すれば「2億2,000円÷3人≒7,333万円/人」ですよ。こういうところに踏み込むのが野党の本来の仕事ではないかな…と思います。(それが出来ていれば、もう少し野党の支持率が上がると思う)

 

さて、そんな「参議院議員の歳費を削減する歳費法改正案」の話しですが、そもそも、国会議員の歳費などはいくらくらいなのでしょうか…ということで、少し調べてみました。

 

まず最初に見たのは、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」という、そのものズバリ…といった感じの法律です。

 

 

この法律には、

 

「第一条 各議院の議長は二百十七万円を、副議長は百五十八万四千円を、議員は百二十九万四千円を、それぞれ歳費月額として受ける。」

 

「第十一条の二 2 (前略)受けるべき歳費月額及びその歳費月額に百分の四十五を超えない範囲内で両議院の議長が協議して定める割合を乗じて得た額の合計額に、特別職の職員の給与に関する法律第一条第一号から第四十三号までに掲げる者の例により一定の割合を乗じて得た額とする。」

 

といった条文がありますので、このあたりから計算してみますと、

 

◆ 国会議員の歳費(年額)

 1,294,000円×12ケ月=15,528,000円

 

◆ 国会議員の期末手当(年額)?

 (1,294,000円+1,294,000円×0.45)×2=3,752,000円?

 

ということになりますね。

 

ただ、条文の中には、「特別職の職員の給与に関する法律(中略)により一定の割合を乗じて得た額」という文言がありますので、少なくとも期末手当については、もう少し計算が必要になりそうです…

 

ということで、次に見たのは「特別職の職員の給与に関する法律」という法律ですが、この法律には、

 

「第七条の二 (前略)「百分の百七十」(後略)」

 

という条文があるので、この数字を使って計算してみますと、国会議員の期末手当は、

 

◆ 国会議員の期末手当(年額)

 (1,294,000円+1,294,000円×0.45)×1.7×2=6,378,400円

 

ということになります…

 

ということで、国会議員の年収は、

 

◆ 国会議員の年収

15,528,000円+6,378,400円=21,906,400円

 

ということになるのだろうと思います。

 

まあ、これらの法律の読み方が正しいとすれば…という条件がつきますので、本当にこの額なのか…と言われると自信がないですが…。

 

また、国会議員には、これ以外にも様々な経費がかかっています。例えば、「政党助成法」による「政党交付金」ですね。

 

この法律には、

 

「第七条 毎年分として各政党に対して交付すべき政党交付金の算定の基礎となる政党交付金の総額は、基準日における人口(基準日の直近において官報で公示された国勢調査の結果による確定数をいう。)に二百五十円を乗じて得た額を基準として予算で定める。」

 

という条文があって、これをもとに政党助成金の総額を計算すると、

 

126,800,000人×250円=31,700,000,000円(317億円)

 

になりますが、これを国会議員の人数(衆議院465人+参議院248人=713人)で割ると、

 

◆ 国会議員1人あたりの政党助成金(年額)

 317億円÷713人≒4,446万円

 

となります。

 

 

そして、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」には、

 

「第九条 各議院の議長、副議長及び議員は、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、文書通信交通滞在費として月額百万円を受ける。」

 

という条文もありますので、

 

◆ 国会議員の文書通信交通滞在費(年額)

 1,000,000円×12か月=12,000,000円

 

という経費がかかります。

 

また、「国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律」という法律もあって、そこには、

 

「第三条 立法事務費として各会派に対し交付する月額は、各議院における各会派の所属議員数に応じ、議員一人につき六十五万円の割合をもつて算定した金額とする。」

 

という条文がありますので、

 

◆ 国会議員の立法事務費(年額)

 650,000円×12か月=7,800,000円

 

という経費もかかります。

 

さらに、「国会法」には、

 

「第百三十二条 各議員に、その職務の遂行を補佐する秘書二人を付する。」

 

「第百三十二条2 前項に定めるもののほか、主として議員の政策立案及び立法活動を補佐する秘書一人を付することができる。」

 

という条文がありますので、公設秘書2人と政策秘書1人の3人の秘書の給与も国会議員の経費ということになります。

 

ちなみに、これら秘書の給与は個人ごとに違うらしいのですが、おおむね500~1,100万円くらいという話しもあるようです。

 

仮に1,000万円/人として計算してみると、

 

◆ 国会議員の秘書給与(年額)

 10,000,000円×3人=30,000,000円

 

という経費がかかることになりますね。

 

そして、これらのうちの「政党交付金」については、国会議員ではなく政党が受け取るということになっている(建前?)ので、それを除外すると、

 

歳費 … 約1,550万円

期末手当 … 約630万円

文書通信交通滞在費 … 1,200万円

立法事務費 … 780万円

秘書給与 … 約3,000万円

 

で、合計で7,160万円が、国会議員1人あたりにかかる経費ということになります。

 

恐らく、最初のほうにあった、国会議員が3人増えると約2億2,000万円の経費増(国会議員1人あたり約7,300万円)という話しは、こういう話しなのでしょうね。

 

これだけの経費がかかっているわけですから、審議拒否で18連休とかはやめてほしいなあ…。

 

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