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2019/04/11

5日間の有給休暇取得義務化でも年間の休日数が増えないという現実

働き方改革関連法案の成立によって、今月から5日間の有給休暇取得が義務化されましたが、なぜか年間の休日数は以前と同じ…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そういう自分も、その中の一人ですが…。

 

でも、今回の法改正の趣旨は、職場への配慮やためらいといった理由で有給休暇を取得する人が少ないという現状を改善しよう…ということだと思いますので、この現実はちょっとどうかなあ…と思います。

 

法令による規制を法令で禁止されていない方法により免れることを「潜脱」(せんだつ)と言いますが、この現実はまさに潜脱ではないですかね。

 

今の気持ちを一言で表現すると、プレゼントの箱を開けてみたら中身は空っぽだった…みたいな感じかな…。こういうことなら、わざわざ有給休暇取得を義務化する必要はなかったような気がする…。

 

多分ですけど、「5日間の有給休暇取得が義務化」という話しを聞いて、多くの人が「現在の年間休日数+有給休暇を5日間取得」(年間の休日数が5日増加)と考えて喜んだと思うのですよ。「これで堂々と有給休暇を取得できる!」とか…。

 

でも、実際にその通りになった人もいれば、逆にそうはならなかった人もいるわけで、前者の人たちは良いと思いますが、後者の人たちの落胆は大きかったと思うのですよね…

 

と、そんな今回の法改正ですが、従業員に有給休暇をどのように付与するかについては、会社側(事業者側)にいくつかの選択肢があったようですね。

 

自分は労働関係の法律に詳しいわけではないので、あくまでも個人的な見解ですが、以下の3つが代表的な選択肢だったのではないかと思います。

 

1. 今までの年間休日数+有給休暇を5日取得

年間の休日数が増加するやり方ですね。理想的な姿というか、本来あるべき姿だろうと思います。こういうやり方にした会社に勤務されている方がうらやましいです。

 

2. 今までの年間休日数を5日削減+有給休暇を5日増加した上で5日取得

年間の休日数が変わらないやり方です。例えば、夏季休暇や年末年始休暇のうちの5日間を労働日に変更し(夏季休暇や年末年始休暇を減らし)、そこで有給休暇を取得させる(有給休暇の計画的付与)といったことをします。

 

3. 今までの年間休日を5日削減+有給休暇から5日取得

年間の休日数が減少するやり方です。労働契約の不利益変更と言って良いと思いますが、法的に必要な年間の休日数が確保されていて、必要性や合理性があれば違法にはならないようですね。このやり方を採用した会社は、わりと多いような気がします。

 

また、これら以外にも、1.と2.の折衷案のようなものもあるようです。例えば、夏季休暇や年末年始休暇のうちの3日間を労働日に変更し、その3日間だけ有給休暇を計画的に付与するというやり方です。(残り2日の有給休暇は自由に取得可)

 

 

あとは、例えば半日有給休暇を認めて、10日にわけて有給休暇を取得させる…といったやり方もあるようですね。このやり方は、家庭の事情などで午前中、あるいは午後だけ休みたいという人には便利かもしれません。

 

ちなみに、1日の所定労働時間が8時間の会社で半日有給休暇を使用した場合、その日は4時間の勤務ということになりますが、仮に同じ日に残業をしても、4時間までの分の手当は25%増しにならないそうです。

 

これは、1日の労働時間が4時間+4時間=8時間で所定労働時間内だから…ということで、法的には問題ないとのことですが、心情的にはどうなのだろう…という気がしますね。

 

また、1日の所定労働時間を減らすことで、法的に必要な年間の休日数を減らし、減った分を有給休暇で代用するといったやり方もあるようです。

 

例えば、自分は1日の所定労働時間が8時間で、かつ、週休2日という条件で今の会社に入ったのですが、この条件の場合、法的に必要な年間の休日数は105日なのだそうです。

 

まあ、1年間は52週ですからね。そこで週休2日(土日を休日)とすれば、2日×52週=104日(≒105日)ですから、確かにそうなのだろうと思います。

 

ところが、この状態から1日の所定労働時間を9分間だけ減らすと、法的に必要な年間の休日数は、100日になる(105日から5日減少する)ようです。

 

そして、実際にそのようにして、それで減った5日分の休日を有給休暇で代用するそうです。(実際にやっている会社があるのかはわかりませんけど…)

 

あと、今回の法改正で5日間の有給休暇取得義務化の対象になる人は、「4月1日以降に年10日以上の有給休暇が発生している人」で、かつ、「4月1日以降に有給休暇の基準日を迎えている人」ということですが、

 

前者の条件は、週に30時間以上で6か月以上の継続勤務があれば良いのでわかりやすいですが、問題は後者ですね。入社日ごとに有給休暇を付与している会社の場合は、個人ごとに基準日が異なってしまうらしいので分かりづらいかも…。

 

また、有給休暇取得義務化は罰則付きの法律なので、会社によっては、計画的付与にせざるを得ない(従業員まかせにはできない)というところもあるようですし、人手不足の中で稼働日数が減ってしまうのは困るというところもあるみたいですね。

 

まあ、会社は会社で、いろいろと大変なのでしょう…。でも、夏季休暇や年末年始休暇を減らされたのは残念としか言いようがないなあ…。

 

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