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2018/11/21

社内クーデター?カリスマ経営者から容疑者へ転落したゴーン氏

 

19日の出来事ですが、日産自動車のカルロス・ゴーン会長が東京地検特捜部に逮捕されましたね。自らの役員報酬を過少に申告した金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑だそうです。

 

報道によると、ゴーン容疑者の2010年から2014年の5年間の役員報酬は、有価証券報告書上は49億8,700万円だったそうですが、実際は99億9,800万円だったということです。(差額がどのように扱われていたのかが気になりますね)

 

でも、株式会社の役員報酬というのは取締役会で承認されるものですからね。仮にそれを虚偽記載したということであれば、それを承認した取締役にも責任があるはずですが…と思ったら、取締役らは刑事処分を減免されたようですね。

 

日経新聞の記事によると、取締役らは、2016年に成立した改正刑事訴訟法(2018年6月施行)に盛り込まれた「(日本版)司法取引」に合意したそうです。ゴーン容疑者の犯罪の解明に協力したことで、自分たちは罪から逃れたということですね。

 

ただ、それでも疑問は残りますよね。脱税とかならまだしも、有価証券報告書の虚偽記載くらいで逮捕するものでしょうか…と思ったら、 金融商品取引法違反以外にも疑われていることがあるようです。

 

同じく日経新聞の記事によると、ゴーン容疑者はベンチャー投資名目で海外子会社をつくり、その子会社に自宅用の高級住宅を購入させていた疑いがあるということです。

 

これが事実なら、業務上横領罪や特別背任罪に問われる可能性もありそうですね。(業務上横領罪も特別背任罪も10年以下の懲役ですが、特別背任罪のほうは罰金刑もあったような…)

 

また、そうであれば、今回の逮捕容疑である金融商品取引法違反は本命ではなく、業務上横領や特別背任を追及するための突破口ということでしょう。

 

立件しやすい罪で逮捕しておいて、立証が困難な罪を取り調べる…というのはよくあることではないかな…と思います。

 

さて、そんなゴーン容疑者の逮捕ですが、日産自動車の西川社長の会見は微妙でしたね。長年にわたるゴーン容疑者の不正の背景について、

 

「あまりにも一人に権限が集中していた」

 

「(ゴーン容疑者一人が)長年実力者として君臨してきた弊害が大きい」

 

と語っていましたが、どこか他人事のような印象を受けました。

 

 

まあ、ゴーン容疑者は、経営危機に陥っていた日産自動車(当時の有利子負債は2兆円)に乗り込んで大規模なリストラを行い、その業績をV字回復させたカリスマ的存在でしたからね。そういう人に対しては意見しづらかった…というのはわかります。

 

でも、それで済ませていたら何のための取締役なのか…となりますよね。今になって「企業統治のあり方を見直す」とか「社外取締役や外部専門家による委員会を立ち上げて問題点を洗い出す」と言われてもなあ…。

 

また、気になるのは、「極端に特定の個人に依存した形から抜け出す」といった発言があったことです。これは、「ゴーン体制からの脱却」という、もっともらしい話しではありますが、「ゴーン氏の追放」とも受け取れる言葉ですよね。

 

今回の事件の発端は「内部通報」ということですが、それは見せかけで、実際には入念に計画された「ゴーン氏の追放劇」だったのではないでしょうか?

 

一時期は、日産自動車の救世主ともいうべき存在だったカルロス・ゴーン氏も、業績が回復してからは、日産自動車にとって邪魔な存在になっていた可能性もあると思います。

 

日産自動車くらいの大企業であれば、いわゆる「社内政治」的な話しもあるでしょうからね。そういう話しの中で、「ゴーン氏不要論」みたいな話しが出てきたのではないかな…。

 

そうそう、日経新聞の記事で思い出しましたが、カルロス・ゴーン氏は、「私の履歴書」(日経新聞の連載記事)で自分の半生を振り返っていましたよね。確か、

 

「来日から18年、この信じがたいほどすばらしい国からは多くを学び、私は明らかに違う自分になった。日本はもう、私のアイデンティティーの一部だ」

 

といった言葉で連載を終えていたような…。

 

この言葉を見たとき、日本の国内をみても海外をみても日本の悪口を言う人が多い中で、こういうことを言ってくれる外国人もいるんだなあ…と思いましたよ。

 

また、ゴーン氏は東日本大震災のときにも、福島県にあった「いわき工場」の再建に力を入れていたようですし、社員に対しても「工場撤退は全く考えていない」と語っていたそうですからね。

 

今回の事件については報道の通りなのかもしれませんが、カルロス・ゴーン氏が「私の履歴書」で語ったこの言葉は、ゴーン氏の本心だったと思いたい。

 

■ 追記

 

日経新聞の記事によると、日産自動車と親会社の仏ルノーとの間に経営統合の話しがあったようですね。こういう話しもあって、「カルロス・ゴーン氏には退場願いたい」ということになったのかも…。

 

しかしまあ、こういうことになると、いろいろな話しが出てくるものですよね。ゴーン氏の前妻のコメントが出てきたり、ゴーン氏の行ったリストラで苦しんだ人たちのコメントが出てきたり…。

 

こんな感じですと、当面の間、週刊誌などは話題に困らないでしょう。

 

 

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