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2018/11/18

「経歴と経験の違い」と「3種類の経験」(経験の質と量)の話し

 

少し前のことですが、仕事関係の打ち合わせが終わったあとの雑談で、得意先の担当者から上司の愚痴話しを聞きました。(このところ上司の存在がストレスになっているようです)

 

愚痴の内容は、(自分の上司は)「経歴は立派なんだけど仕事ができない」「このくらいのことは経験しているはずなのに」といった感じの話しだったのですが、まあ、サラリーマンの世界ではそこそこある話しではないかと思います。

 

早くから出世して、「○○部長」とか「△△本部長」といった様々な役職を歴任した方なのですが、なぜか仕事は今一つなのです…といった感じの話しですね。

 

ただ、実力があって役職に就く人もいれば、偉い人から可愛がられて(重宝がられて?)いるというだけの理由で、実力に見合わない役職に就く人もいますからね。愚痴話しで出てきた上司は、もしかしたら後者のパターンかもしれません。

 

もちろん、実力に見合わない役職に就いた人の中にも成果を残す人はたくさんいますので、それが悪いということではありません。特に、抜擢人事みたいな感じで役職に就いた人などは、そういう結果になりやすいような気がします。

 

さて、一般に、「経歴とは今までに経験してきたこと」(経歴=経験)ですので、職場であれば所属していた組織やその時々の地位ということになります。

 

そして、これも一般に…ですが、「経歴=経験」ですので、「経歴のある人」は「経験のある人」ということになります。でも、問題なのは、ここでいう「経験」の中身ですよね。(経験の質と量)

 

「○○を経験した」からといって、必ずしも「○○ができる」ということにはなりません。野球をやっていたからプロ野球選手になれるわけでもないですし、サッカーをやっていたからJリーガーになれるわけでもないです…

 

ということで、「立派な経歴の人」が「経験豊富な人」と言えるか…といえば必ずしもそうではないですし、「経験豊富な人」だからといって「何でもできる人」ということにはならないです。

 

「経歴は立派なのに仕事ができない」といった得意先の担当者の話しは、「立派な経歴がある」=「仕事の経験もある」=「仕事ができる」という関係が成立している人を前提に考えてしまった結果の愚痴話しなのですね。

 

 

まあ、担当者がそう考えたのは自然なことだと思いますし、その意味で、担当者が間違っているということでもないと思います。サラリーマンで出世していく人の多くは、おおむね担当者が考えた通りの人だと思いますし…。

 

ただ、一口に「経験」といっても、いろいろな経験がありますからね。役に立つ経験もあれば、そうでない経験もあるでしょうし、役に立つ経験をしていても、その経験を活かせるかどうかという話しもありますし…。

 

個人的には、「経験は3種類ある」と思っています。(単に「経験」というよりは、「経験の積み方」と言うべきかもしれません)

 

一つ目は、「専門的な能力を身につけるための経験」です。これは、いわゆる「職人仕事」と言われるようなことの経験という意味ですが、こうした経験を積んでいれば、その分野には強い人ということになりますよね。

 

二つ目は、「応用力を身につけるための経験」です。これは、道理や理屈を学ぶと言いますか、物事の仕組みを理解して応用するような経験という意味ですが、こういった経験があると、今までに経験していないようなことでも対応できるようになりますよね。

 

三つ目は、「単なる経験」です。これは、「言われたことをやりました」「マニュアル通りにやりました」といった類の経験という意味ですが、こういった経験は、他に活かすことが難しいと思うのですよね。

 

もちろん、「マニュアルに従ってやる」ということは大切ですよ。何に対してもそうですが、標準的な「手順」はしっかり習得しないとダメですからね。ただ、それだけで終わってはいけないということです。

 

いづれにしても、「基本を身につける」「専門分野を持つ」「仕組みを理解して応用する」といった経験をある程度したかどうかがポイントだと思います。仕事であれば、経験の質と量が評価に結びつくはずですからね。

 

愚痴話しの対象になったこの上司も、質や量という意味で経験が不足していたのかもしれませんね。もしそうでなければ、部下からそんなことを言われなくても済んだかもしれません。

 

ちなみに、経験とはまったく関係のない話しですが、自分は、「応用がきく」という言葉を聞くと、(香辛料の)「わさび」のことを思い出します。

 

「○○にきく」の「きく」は、漢字で書くと「効く」なのか「利く」なのか…といった話しがありますよね。自分が子ども時代、この話しについて学校の先生が「わさび」を例に説明してくれたのですよ。

 

わさびの味そのものをいう場合には「わさびが利く」で、わさびは健康によいという場合には、「わさびが効く」と書く…といった感じの説明でしたが、今でもこの話しが記憶に残っています。

 

「利く」は、「利用」や「便利」といったように「うまくいく」「都合がよい」といった意味で、「効く」は、「効果」や「効能」といったように「ききめがある」といった意味で使うということですね。

 

まあ、どちらか迷った場合は、ひらがなで「きく」と書いてしまえば済む話しではありますが…。

 

 

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