« 2年間の迷走を経て豊洲市場がようやくオープン | トップページ | 在留外国人の増加で多文化共生社会が形成される? »

2018/10/15

合法的な返済滞納?奨学金の返済を逃れ続ける裏技

 

朝日新聞に「奨学金返済、逃れ続ける『裏技』違法ではないが…」という記事が出ていました。それによれば、奨学金の返済が猶予される制度を使って、奨学金の返済を免れ続けている人がいるのだとか…。

 

まあ、一言で言えば「制度を悪用した滞納」ですよね。違法ではないが合法とも言えない(脱法)といった感じでしょうか。この記事では、「裏技」とか「制度を使って」といった表現になっていますが、朝日新聞も、こういう話しには甘いんだよなあ…。

 

で、実際にどのようなことが行われているのかですが、この記事には、30代のアルバイト男性の例が出ていました。この男性は、

 

・私立大学に在学中、日本学生支援機構(JASSO)から700万円の奨学金を借りた。

 

・定められた返済額は約30,000円/月だが、返済が猶予される制度を使うことで、約6年間にわたって返済していない。

 

といった状況らしいですね。

 

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、大学に在学しているときには返済が猶予されることになっているのですが、この男性は、その制度を使って返済を免れているそうです。

 

私立大学を卒業後に、学費の安い通信制の大学に在籍(恐らく籍だけ置いているのでしょう)することで「大学に在学している」という状況を作り出し、約6年間にわたって返済していないのですね。

 

記事では、「通信制大学の学費は、入学金と授業料を合わせても年数万円程度で、返済額より大幅に安い」とあるので、通信制の大学で学位を取るつもりはなく、単に授業料が安い講座を受講しているのだろうと思います。

 

通信制大学というのは、生涯学習を奨励していることもあり、ふつうの大学と違って単位取得すら在学の条件にしていませんからね。よほどのことがない限り、大学側から何か言われることもないです。

 

この男性の場合、学位は私立大学で取っているでしょうから、改めて通信制の大学で取る必要もないということでしょう。でも、学位を取るつもりもない人を「大学在学中」として扱うのもどうかなあ…。

 

これを認めてしまうと、通信制大学を渡り歩くだけで一生涯返済を免れることができてしまいますからね。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、本人が死亡しても返済が免除されるので、うまくすれば一円も返済せずに済んでしまいますよ。

 

 

ちなみに、通信制の大学でも学位を取得するにはそれなりの費用が必要です。例えば放送大学の場合、修了に必要な最低限の学費は1,398,000円(3年間の合計)です。月額にすると約40,000円/月ですね。(2018年10月現在の学費)

 

でも、学位に関係なく好きな科目だけを履修しようとすると、それよりも安い学費で勉強できるのですよね。

 

放送大学には、最長10年間在籍できる「全科履修生」、1年間在籍できる「選科履修生」、半年間(1学期)のみ在籍できる「科目履修生」の、3種類の学生がいるそうなのですが、例えば、全科履修生が1年間に2科目履修すると、1年あたりの学費は46,000円ということです。(2018年10月現在の学費)

 

朝日新聞に出ていたアルバイト男性も、放送大学でいうところの「全科履修生」として通信制大学に在籍しているのかもしれませんね。

 

30代でアルバイトというと、頑張っても年収300万円くらいではないかと思いますが、それで700万円の借金を返済していくのは確かに大変かもしれません。

 

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の場合、収入が少ないときにも返済が猶予されたと思いますが、さすがに一生涯猶予されることはないと思うので、そう考えると、通信制大学に在籍という選択肢になってしまうのでしょう。

 

(奨学金という)借金をしてまで大学に行く必要があるのか…といった話しもありますが、学生を採用する企業の側は、それなりの学歴を求めますからね。大学を出ているから仕事ができるというわけでもないと思いますが…。

 

ただ、今の社会がこういう仕組みで動いている以上、この男性が700万円も借りて大学に行ったことについては、多少は同情できるところもありますね。でも、問題はそのあとですよ。やはり、生活を切り詰めてでも返済はしていかないと…。

 

 

« 2年間の迷走を経て豊洲市場がようやくオープン | トップページ | 在留外国人の増加で多文化共生社会が形成される? »

「日記」カテゴリの記事