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2018/07/21

英BBCが不起訴になった刑事事件を「日本の秘められた恥」と報道

 

先月28日、イギリスのBBC(英国放送協会)が、「Japan's Secret Shame」(日本の秘められた恥)というタイトルの番組を放送したそうです。(この番組を紹介する記事がBBCの日本語サイトに出ています)

 

この番組は、日本で不起訴になった刑事事件を取り上げたものですが、日本のマスコミですら報道しないような事件を、英国の公共放送が取り上げたというのは奇妙ですね。しかも、番組のタイトルが「日本の秘められた恥」とは…。

 

ちなみに、この事件はどのような事件かと言いますと、都内で会食をした男女がその足でホテルに行って関係を持ったが、男性は合意があったと主張し、女性は合意がなかったと主張している…というものです。

 

事件の性質上、詳細については書きづらいので、山口敬之さん(当事者)、伊藤詩織さん(当事者)、伊藤和子さん(弁護士、女性の人権問題を扱っている団体の役員)といった関係者の氏名でネットを検索していただければと思います。

 

不起訴になった事件について関係者の実名を出すのはどうかと思いましたが、ネット上では実名が行き渡っていることと、特に伊藤詩織さんは、ジャーナリストとしてこの問題を取り上げているようなので実名にしました。

 

さて、事件の話しに戻りますが、まずこの事件(とその前後の出来事)を時系列にすると以下のようになります。

 

■ いわゆる「伊藤詩織事件」とその前後の出来事(時系列)

 

2013年の秋頃  山口さんと伊藤さんがニューヨークのピアノバーで出会う

2015年 3月25日 伊藤さんが山口さんに「仕事を探している」旨のメールを送信

2015年 3月26日 山口さんの寄稿「韓国軍慰安婦の存在」が週刊文春に出る

2015年 4月 3日 山口さんと伊藤さんが会食してホテルへ

2015年 4月 9日 伊藤さんが原宿警察署に被害を相談

2015年 4月23日 山口さんがTBSワシントン支局長を解任される

2015年 4月30日 高輪警察署が被害届を受理

2015年 6月 8日 山口さんへの逮捕状の執行が止められた(と言われている)

2015年 8月26日 事件が東京地検に書類送検される

2016年 5月30日 山口さんがTBSを退社する

2016年 6月 9日 山口さんの著書「総理」が発売になる

2016年 7月22日 東京地検が不起訴処分とする

2017年 1月27日 山口さんの著書「暗闘」が発売になる

2017年 5月29日 伊藤さんが検察審査会へ不服を申し立てる

2017年 9月21日 検察審査会が不起訴相当とする

2017年 9月28日 伊藤さんが山口さんを相手に民事訴訟を起こす

2017年10月18日 伊藤さんの著書「Black Box」が発売になる

2017年11月21日 検察審査会のあり方を検証する「超党派の会」が発足

2017年12月 1日 衆議院法務委員会でこの問題を野党が追及する

2017年12月13日 検察審査会が一部文書を市民団体に開示

2018年 2月16日 伊藤さんがスウェーデンとノルウェーのテレビ番組に出演

2018年 3月16日 伊藤さんが国連で講演・記者会見

2018年 6月28日 イギリスのBBCでこの問題が報道される

 

 

山口さんと伊藤さんの関係ですが、お二人は2013年の秋にニューヨークで知り合ったそうです。伊藤さんのアルバイト先だったピアノバーに、当時TBSワシントン支局長だった山口さんが来店したのがきっかけだったようですね。

 

その後、伊藤さんはジャーナリズムを学んでいたことから、インターンの機会がないか山口さんに問い合わせたようですが、山口さんからプロデューサーの職を提供できるので相談しようという話しがあり、会食することになったそうです。

 

そして、今回の話しになったわけです。

 

山口さんが安倍首相に関する著書を出していたためか、日本のメディアも一時期はこの事件を取り上げましたので、記憶に残っている方もいらっしゃるかもしれませんね。(野党も国会でこの事件を取り上げていましたし…)

 

ただ、事件が不起訴になったからだと思いますが、マスコミもその後は一切報道していません。(山口さんがマスコミ関係者だったから…といった事情も多少はあったかもしれませんね。メディアは同業者には優しいので)

 

でも、当然のことながら女性の側は納得せず、今も民事裁判が続いています。そして、(慰安婦問題などの)人権問題に関心の強い団体などが、女性を支援しているようです。(弁護士の伊藤和子さんもその一人です)

 

まあ、実際にどのような状況だったのかは当事者の二人にしかわからないわけですが、東京地検も検察審査会も不起訴という判断をしたということは、事件として立件できるだけの客観的な証拠が無かったのだろうと思います。

 

男性の側が自分の地位・立場とお酒の力で女性と関係したのかもしれない…ということくらいしか確認できなかった…というのが実情ではないでしょうかね。何となくですが、そんな気がしています。

 

 

もちろん、この事件は男性の側に落ち度があったと思います。ただ、不起訴になった人に疑いの目を向け続けるのはよくないことですし、「日本の秘められた恥」といった、いわゆるジャパンディスカウントのようなことに利用するのも問題だと思います。

 

それに、この事件は英BBCだけでなく、北欧のテレビ局にも取り上げられているのですよね。また、伊藤詩織さんもこれらの番組に出演したり、国連で講演や記者会見をしたりしているのですが、これも奇妙な話しだと思います。

 

なぜ日本のマスコミですら取り上げないような事件を海外のマスコミが相次いで取り上げたのか。いくらジャーナリストとはいえ、なぜ国連で講演したり記者会見したりすることができたのか…。

 

ひょっとしたら、この事件を利用して何かをしようと考えている人たちがいるのかもしれませんね。そして、そういった人たちが、裏でいろいろと段取りをしているとか…。

 

いづれにしても、一つの事件、しかも検察でも検察審査会でも不起訴になった事件をもとに、日本の社会に問題があるとか、日本は恥ずかしい国だと言わんばかりの報道をするのはやめてほしいです。

 

また、人権問題を前面に出してくる人たちの中には、法律を超える正義のようなものがあると考えている人が多いのかもしれませんが、法律を超える正義はないというのが民主主義だと思います。

 

証拠がなければ起訴はできない。裁判で不起訴になったら推定無罪…ということを否定してしまったら、日本は相当怖い社会になると思いますけどね。まさか、そういう社会を目指しているとか?

 

あるいは、日本という国を貶められれば何をしても構わないとでも思っているのかな?

 

 

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