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2018/03/11

あなたは誰かから「人殺し」と言われたことはありますか?

 

東日本大震災から7年が経過しましたね。恐らく今年も、「あの日を忘れない」といった感じの報道がされていると思いますが、そうした報道をしているメディアに、「あの日」を語る資格はあるのでしょうか。

 

今からちょうど一年前に、「福島とデマ、6年目の訴え」という記事がありました。福島出身で、震災当時も福島で暮らしていたフリーのジャーナリストの方が書いた記事ですが、いろいろと考えされられる内容の記事でした。

 

「みなさんは誰かから『人殺し』と言われた経験がありますか?」

 

この記事は、そんな言葉で始まります。こうした経験は、東日本大震災の直後に福島で暮らしていた人たちにとっては決して特別な経験ではなく、特に食品に関わる人たちは酷い言われようだったそうです。

 

「福島の農家は人殺しの加害者だ」

「福島から子どもを避難させない親は人殺しだ」

 

といった心無い言葉が飛び交っていたようですね。確かに、ネット上でも似たような話しはありましたので、実際にそうだったのだろうと思います。

 

また、この記事によれば、こうした言葉による被害の原因となった放射能に関するデマや極端な言説は、6年が経過した今(この記事が書かれた当時)も、ほぼ野放しにされているとのことでした。

 

 

そして、そうしたデマや極端な言説をメディアで流し、放射能の危険性を煽っていた人たちの今はどうかと言えば、何事も無かったように今を過ごしている…。

 

「言論の自由」と「言論の責任」は表裏一体のはずなのに、責任を弱者に押しつけた自由になっていないか。梯子を外されたままの被災者の立場はどうなってしまうのか…。そんな疑問を感じさせる話しです。

 

メディアの報道を見ると、まるで福島県全域が原発事故の被害に覆われているかのような印象を持ってしまいがちですが、実際は違うのですよね。

 

この記事が書かれた6年前の時点では、帰還困難地域は県全体の2.4パーセントで、震災前に福島県で暮らしていた人のうち、今も県外で暮らしている人の割合は2.5パーセントだそうです。

 

また、福島では毎日放射線量が計測され(福島県内のメディアでは計測結果が日々発表されているそうです)、他の都市と数値の比較ができるようになっていて、福島県内の数値が高くないという実測データも揃っています。

 

そして、そうした状況にあるにも関わらず「多発」と言われている福島の甲状腺ガンも、被曝が原因ではなく過剰診断で掘り起こされたものだと繰り返し明言されています。

 

ところが、こうした事実は、なかなか伝わらないのですよね。それどころか、3月11日が近づくと、こうした事実とは異なるような話しばかりが恣意的に報道されるわけです。

 

「あの日」が語り続けられる一方、「今日」の事実は語られない。これでは、広まってしまった誤った情報やイメージがそのままになってしまいますよね。こうした状況から抜け出せる日は、いつになるのでしょうか。

 

 

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