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2017/07/01

障がい者差別?人権侵害?権利は勝ち取るもの?

朝日新聞に「車いす客に自力でタラップ上がらせる」という記事が出ていました。奄美空港で格安航空会社(関西空港行き)を利用した半身不随で車いすの男性が、階段式のタラップを腕の力で自力で上らされる事態になり、航空会社が謝罪した…ということです。

 

少し気になったので他の記事も探して読んでみたのですが、航空会社は安全上の理由から、身体が不自由であれば事前に連絡をしてほしいと案内しているところで、男性はそれをせずに空港に行って、今回のトラブルになったようです。

 

また、当時の状況ですが、男性は航空会社に対し、当初は「同行者の手伝いのもと乗降する」と説明したようなのですが、記事では「自力で上らされた」となっていて、このあたりの事実関係はよくわかりませんでした。何かしらの事情があったのでしょう。

 

そして男性は、「予約の際に車椅子である事を伝える必要がない」「ポイントは、仮に搭乗できなくても構わないと覚悟し、その場合は人権問題として裁判も辞さないという毅然とした態度」といった考えのようで、今回のようなトラブルも初めてではないようです。

 

別に、障がい者の方を差別する気持ちはありませんし、航空会社と男性のどちらが正しくて、どちらが間違っているといったことも言うつもりはないのですが、今回の話しについては違和感を感じました。

 

 

実際、航空会社が言うように「安全上の理由」はあると思うのですよね。確か法律で、緊急時、航空会社は決められた時間内(90秒以内)に乗客を脱出させられなければならない…となっていたはずです。(非常脱出90秒ルール)

 

そのため、身体が不自由な方の座席の位置などには制約があると思います。不自由な身体のことを考えると、出入り口付近の座席のほうが乗り降りが楽で良いと思うのですが、あくまでも緊急時に不都合がない場合に限られるのではないでしょうか。

 

身体が不自由であれば事前に連絡を…というのは、障がい者差別でも人権問題でもなく、航空会社がそういった対応をしないといけないからでしょう。少なくとも、事前に伝える必要はない…ということではないと思います。

 

また、格安航空会社というのは本当に格安料金ですからね。奄美-関空であれば、片道4,000~5,000円くらいではないでしょうか。この料金で、車いすの昇降用にリフトなどの設備を準備したり、乗降を介助する人員を手配することになるのは負担が大きいだろうと思います。

 

身体の不自由な方にも健常者と同じサービスを提供します…といったことができれば一番良いですが、そういったことを民間の会社がどこまでやれるのか…といったこともあると思いますね。

 

 

ふだん利用する駅のホームでも、車いすの乗降を介助している駅員さんを見かけることがありますが、お礼を言って立ち去る方もいれば、(やってもらって当然という気持ちなのか)無言で立ち去る方もいます。

 

身体の不自由なお子さんを持つ親御さんでも、何でも社会で受け入れるべきという方もいれば、社会の負担になることはなるべく避けたいという方もいます。このように、世間にはいろいろな意見や考え方があるのですよね。

 

ただ、過剰な要求をすれば、巡り巡って自分や同じような境遇の方に影響が出ることになると思いますし、事前に連絡はしていないが目の前にいる以上はサービスをしてもらう…ということを正当化したら、予約システムなどは機能しなくなります。

 

また、既成事実を積み重ねることで理解を広める…ということも場合によっては必要なのかもしれませんが、それが一方的なやり方であれば理解は得られないですよね。いづれにしても、今回の件がいろいろと考えるきっかけになると良いと思いました。

 

 

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