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2016/01/20

会社員を社畜呼ばわりするのはヘイトスピーチ?

ここ最近、ヘイトスピーチという言葉が使われるようになりましたよね。この言葉は、(特定の属性を有する人に対する)憎悪表現と訳されることが多いようですが、明確な定義が見当たらず、具体的にどういうものが該当するのだろう…と思っていました。

 

そうした中、大阪市議会で、全国初の「ヘイトスピーチへの対処に関する条例案」が可決されたとのことでしたので、その条例の中で、ヘイトスピーチの定義がどのようになっているのかについて調べてみました。

 

その結果、この条例では、

 

「人種若しくは民族に係る特定の属性を有する個人」または

「当該個人により構成される集団」に対して、

 

「社会から排除する」または

「権利又は自由を制限する」または

「憎悪若しくは差別の意識又は暴力をあおる」ことを目的に、

 

「相当程度侮蔑し又は誹謗中傷する」または

「脅威を感じさせる」ような態様で、

 

「不特定多数の者が表現の内容を知り得る状態に置くような場所又は方法」で表現活動を行う。

 

ことがヘイトスピーチであると定義されていました。

 

ヘイトスピーチの要件として、表現の「目的性」や「態様」、それを知り得る者の「不特定性」といったことが示されている点は、分かりやすいですね。

 

ただ、人の属性には、人種や民族といったものに加えて、思想や性別といった様々なものがありますからね。それらのうち、人種や民族という属性に限定して対処する条例にしたのはどうでしょうか…。

 

もちろん、この条例案が作成された背景には、ここ数年、在日外国人に対する嫌悪などを発端としたデモなどが行われているから…ということがあるからなのでしょうけど…。

 

さて、ここからは少し極端な話しになりますが、例えば、「社畜」という表現がありますよね。

 

これは、「会社」と「家畜」を合わせた表現ですが、不特定多数の者が知り得るネットの中で「この社畜どもが!」といったように、会社員への憎悪をあおる相当程度の誹謗中傷が行われています。

 

この場合、職業という属性が条例で指定されていないだけで、目的性・態様・不特定性の要件には該当していると思いますので、本来であれば、会社員に対するヘイトスピーチに当たるのではないでしょうか…。

 

人権擁護の観点で条例を制定するのは構わないと思いますが、仮に、擁護される人権が、特定の集団の人権に限定されるようであれば、この条例をうまく運用することができないのではないかと思いました。

 

例えば、この条例によって人権を擁護された特定の集団が、条例に反対するような表現活動に対して、「ヘイトスピーチだ!」と言うような状況になったとしたら、それは特権ということになりませんかね。

 

 

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