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2015/10/27

日本固有の人事制度、職能資格制度における人事考課(まとめ)

 

■人事考課の目的

 

・人事、処遇の適正な材料を見つけるため。

・その考課結果より個々の能力開発を行うため。

・組織の問題を発見し、改善に結びつけるため。

 

■人事考課の組み立てとルール

 

 (考課要素) … (要素項目)

・成績考課 … 仕事の質、量、貢献度

・能力考課(1) … 知識、技能(習得能力)

・能力考課(2) … 判断力(習熟能力)

・能力考課(3) … 企画力(習熟能力)

・能力考課(4) … 折衝力(習熟能力)

・能力考課(5) … 指導力(習熟能力)

・情意考課 … 責任制、積極性、規律性、協調性

 

■人事考課の進め方

 

・行動の選択 … その行動を取り上げるか取り上げないか。

・要素の選択 … 取り上げる要素は何か。

・段階の選択 … 評語(S,A,B,C,D)を決める。

 

■人事考課面接の進め方

 

・目標面接 … 目標基準の設定。

・中間面接 … 進捗状況のチェック、達成させる為の指示、指導。

・育成面接 … 今期の仕事ぶりで誉めるべき事、注意すべき事は何か。来期に向けて能力開発しておくべき所は何か。

 

■考課者の心得

 

・部下に明確な基準を与える。

・部下の日常を観察してその行動を記録する。

・部下の仕事上の行動のみを選択して正しく要素を決める。

・好き嫌いや先入観、我執を捨てて正しく評語を決める。

・部下の仕事に気を配って目標達成への指導をする。

・部下に厳しいこと嫌なことを敢えて伝えて部下を育成する。

・人事考課の目的を理解して職場の活性化に寄与する。

・横並び主義を排除して「仕事のプロ」を育てる。

・考課者は常にリーダーとしての自分を磨く。

 

■考課要素の定義

 

・成績 … 上司と部下で目標面接を通して合意、納得した仕事(=目標=職務基準)についてやったかやらなかったかを評価する。

・知識技能 … 職務遂行上必要な知識・技能のことであり、職種ごとに必要な知識と職種をこえてす べての等級に必要な基礎知識に大別される。

・判断力 … 業務遂行上、仕事の方針の中で、自分は何を為すべきかを的確にとらえていく能力。

・企画力 … 目的を実現するために、最も効果的な手段を構築していく能力。

・折衝力 … 自分の意思を正しく相手に伝え、相手を自分に有利に動かす能力。

・指導力 … 自分の部下、後輩に対し、適切なアドバイス・指示のもと、仕事を完遂させる能力。

・責任制  … 自ずからの守備範囲=職務基準を熱心に守ろうとしたかどうか。

・積極性 … チャレンジ意欲・自己啓発意欲・改善提案意欲のうち、一つでも該当する行動があればプラス考課する。

・規律性 … 会社の服務規律の遵守度合い。

・協調性 … 自ずからの守備範囲外であっても、組織にとってプラスになる行動をしようとする意欲があったかどうか。

 

 

■犯しやすいエラー

 

・ハロー考課 … 一つの結果で他の項目も判断してしまうこと。考課の理解不足。

・直近考課 … 考課期間のうち、考課時点に近い結果だけで判断してしまうこと。

・中心化傾向 … 無難にすることだけを考え、Bが増える。行動の把握が正確でない。

・極端化傾向 … わずかでも良ければS、悪ければDをつける。段階の定義を把握していない。

・寛大化傾向 … S,Aしかつけない。部下に嫌われたくない思いの現れか、能力に対する自信不足。

・お手盛り考課 … 悪い評価結果だと、評価者自信の指導力が問われるので甘く考課してしまう。

・イメージ考課 … 先入観で判断する。観察記録をつけていない。

・論理的誤謬 … 理屈をつけて推論する。前歴や学歴などから推論する。観察記録をつけていない。

・対比誤差 … 評価者自身と比較し、自分の得手は厳しく、不得手は甘くみてしまう。あるいは同程度 の人物と比較して評価してしまう。

・逆算化傾向 … 最初に総合評価を決め、それに合わせて項目を振る。

・取り上げてはいけない行動を取り上げる。逆に取り上げなければいけない行動を取り上げない。

・観察記録をつけていない。観察不足。

・要素項目を誤る。

・評語を誤る。

 

■絶対考課における段階の定義

 

・成績考課における段階の定義(5段階)

S … 上位等級の仕事にチャレンジし、結果も申し分ない。

A … ミスや問題が殆どなく申し分ない。

B … ミスや問題は少々あったが期待通りの仕事だった。

C … ミスや問題が多くあったが仕事は辛うじて終わった。

D … 期待した仕事が遂行されていない。

 

・能力考課における段階の定義(5段階)

S … 上位等級に求められる能力がある。

A … 現等級に求められる能力が完璧にある。

B … 現等級に求められる能力がある。

C … 現等級に求められる能力をかなり下回っている。

D … 現等級に求められる能力が全くない。

 

・情意考課における段階の定義(4段階、規律性は3段階)

A … 職務遂行上必要な意欲、態度が申し分なく他の模範となった。

B … 職務遂行上必要な意欲、態度が期待通りだった。

C … 職遂行上必要な意欲、態度があまり発揮されなかった。

D … 職務遂行上必要な意欲、態度が全く発揮されなかった。

 

※情意考課に「S」はない。「S」は「上位等級」の概念を表現する段階なので、情意考課の性格上導入することは難しい。

※「規律性」について「A」の概念も導入しないのが普通である。

 

■目標値(評価基準)

 

・量的目標値(量的評価基準) … 労働時間、コスト、生産性など。

・質的目標値(数値化して用いる評価基準) … 仕事の仕上がり具合、技能、信頼度など。

 

※数値化には、基準を決めて相対評価する方法と、点数化して絶対評価又は相対評価する方法がある。

※自部門の現状を正しく認識するためには、数字やグラフ等の目に見える形に直して客観視することが大切。

 

 

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